『J(ジャンプ)ラブコメ祭り!』エロから純愛までの様々な作品がそろうのは、さすがはジャンプクオリティ!

『J(ジャンプ)ラブコメ祭り!』エロから純愛までの様々な作品がそろうのは、さすがはジャンプクオリティ!の画像1週刊少年ジャンプ公式HPより

 今週のジャンプ、もう読んだ? 今週は読み切りや新連載の代わりに『J(ジャンプ)ラブコメ祭り!』として複数の先生の短編ラブコメが7本も掲載!!! 可愛いヒロインたちにあなたもときめいてみませんか?

 一本目は、原作・西尾維新、構成・附田祐斗、作画・佐伯俊『覆面探偵マスク・ド・ホームズとキス泥棒』。『食戟のソーマ』と佐伯先生の画力と『<物語>シリーズ』の西尾維新先生のストーリーという贅沢すぎるコラボからスタート。内容はコメディでマスクをかぶった女子高生探偵が、「キス泥棒」を探し出すというもの。

 ページ数が少ないために細かな説明などはなく、テンポとノリで読み進めるのだが、画力が高いために1コマ1コマに見ごたえがある。水着シーンやキスシーンまである贅沢っぷりにこの話だけでもかなり読み応えがある。このキャラクターと内容なら確実に連載でもファンがつくはずだだ。内容的にはほんっとくだらないのだが(ほめてます)。ストレスなく楽しく読めるというのは大事だ。

 続いては、花田智也先生の『保健室の十文字さん』。形から入る保健委員の十文字さんにドギマギする話。基本的にこのラブコメ祭りに出てくる女子は素直になれないツンデレ系が多い。気が強いツンデレか、気が弱いツンデレかというのもあるが、十文字さんは気が弱いほうのツンデレだ。好きと気付かれるわかりやすさもなく、木崎くんには全くその好意が伝わっていない。

 だけどこういう女の子好きな男子は一定数いるし話も分かりやすくまとまっているので、読み切りとしては満足度も高い。しかし、この作者がこういう作品が得意なのかどういうものがいいのかは分からず、無難といえばそれまでだなという印象が残った。

 お次は那珂山みちる『きーちゃんのお昼ごはん』。このヒロインはわかりやすい気が強い系! そして吸血鬼! 最初から彼女という関係性でスタートするので、全体的にまとまっていた。しかし吸血鬼彼女だったらそうなるよね、というありきたり感からは脱却することができていない。

 そして何よりも絵が少年誌らしすぎて肝心のきーちゃんの可愛さが物足りないのだ。コマ割りも単純だしこのラインナップの中だと埋もれてしまいそうなのが残念だ。だけどきーちゃんのリボンが蝙蝠なのはとってもかわいかった。

 続いて、殿ヶ谷美由記先生の『だから、瞳はまじわらない』。個人的にはとても気に入った。お話自体はありきたりな、まだ恋が始まっていない二人の恋の予感が短いページの中で描かれているのだが、ヒロインの白石がとにかくかわいい。

 主人公が白石さんの行動に気付いて頬を染めて終わるところとこれからを予感させてワクワクする終わり方もとてもよい。女性人気が高そうだけれど、胸キュン系を狙うならこれは強い。

 お次は、立藤ともひろ先生の『鬼崎さんはちょっと怖い』。ギャル×がり勉。夢見る男子の鉄板妄想。相容れない対照的なジャンル同士のカップリングは萌える。何かと反論される鬼崎さんとのちょっとエロく感じる交流のラストは、ジャンプを読む中高生男子の妄想に火をつけるのではないだろうか。

 最後の台詞のシーンの鬼崎さんとってもエロ可愛い!! クラスメイトにこんな女子欲しい。そしてこんな風に注意できる男子でありたい。

 そしてお次は、山本亮平先生の『下腹部の若葉ちゃん』。自分のお腹に自分の顔が浮かび上がるという、ラブコメ……? と一瞬思ってしまう話だがちゃんとラブコメである。お腹に浮かび上がるということで、下着姿も盛り込まれてエロも違和感なく盛り込めるのが素晴らしい。だけど絵がほのぼの系なので、あんまりエロくならならいのがいいような悪いような。

 心の声をきままに話すお腹の若葉ちゃんに反論んばっかりしていたら、幼馴染の昇太とい感じに……。そしてその後はお腹の若葉ちゃんの姿が見えなくなるという、ほんわか不思議系ラブコメであった。絵柄も相まってこの面子の中で箸休め的な存在だった。

 そして最後は川口勇貴先生の『ふれないふたり』。凸凹な二人の両片思いストーリーという印象。ヒロインの桜田には鬼の角のようなものがあるがそこについての説明は一切なく、それ以外はただの高校生の純愛だ。

 この子もツンデレで素直になれないから主人公の市木に口の悪い態度で接してしまい誤解されている系のヒロインで、角がなければ何の変哲も面白みもない無難なストーリーなのだが、この角も結局なにも触れられないのでやはり結局のところただのラブコメで終わっている。

 やるならもう少しそれを読み解くヒントを散らばらせておいてほしかった。説明はなくとも読み解くから!! ちょっと残念。

 作家の数だけラブコメの展開はある。そう思わせてくれる力作がそろっていた「Jラブコメ祭り!」あなたはどのラブコメが好きだった?
(文=三澤凛)

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