アニメ『グランベルム』消える満月が新月に託した思い ついに最終対決が始まる
『Re:ゼロから始める異世界生活』の注目コンビが手掛けたオリジナルアニメ『グランベルム』第11話がオンエアされた。
episode.11 たとえさよならが届かなくても
自分の存在について悩む満月は、九音の姉である四翠に出会う。四翠と話しをするうちに、心を動かされた満月は、新月にメッセージを送る。一方、新月は自分が願ったせいで満月を苦しませていることに悩み涙する。満月と話をするうちに、堪えきれなくなった新月は家を飛び出すのだった…。
最終話、直前。日常パートの中で最終対決前夜の様子を丁寧に描き切った話だった。
四翠が目の前に現れる。だが九音のことは記憶からなくなっている。それでも、「九音」という名前を聞くと自然と涙があふれ出す。その姿を見て満月は、記憶がなくなったとはいえ、そのすべてが失われることはないと確信を得る。
アンナとの思い出を振り返っていた新月に、満月からメールが入る。満月の元を尋ねる新月。彼女のもとにたどり着くと、「ごめんなさい」と万感の思いを込めて謝罪。だが満月の返答は「ありがとう」というシンプルなもの。
どこかで自分が人形を作りたいと無自覚な思いにとらわれていた新月。その自分の思いが生み出してしまった満月という存在。
人形という「人」ではない存在の満月。今までの生活が突然なくなり、誰も自分を知らないという現実を突きつけられた。そんな過酷な状況にもかかわらず満月は明るく笑っている。
それは、気付いたからだった。四翠の言葉だけではなく、同級生の会話の中やすれ違う他人の言葉の端に自分が確かにいた証を見つけ出すことができた。これこそが「生きている」証だと感じた満月は、新月の当初からの目的である「魔力をなくす」という目的を忘れないで、グランベルムで勝ってその目的を達成してほしいと願う。
それはつまり、自分が消えるということだ。その覚悟をもってなお満月は笑っているのだった。
そしてグランベルムの始まる満月の日に、寧々、四翠、希望などを含めた面々たちとなぜかハイキングに向かう。最後に花火を楽しむと、火文字でバイバイと書き残してその場を去る満月。
しかしその次の瞬間、皆一様に満月の存在を忘れて何事もなかったかのように談笑を始める。その状況をみた新月は満月を追いかける。この後の満月の台詞で涙が出そうになった。
「満月が無くなって新月になる。夜空を照らしていた真っ白な光が無くなると、真っ暗闇になるような気がするけどそうじゃない。星はある。新月だから見える星。満月だった時には見えなかった星が…。だから満月が無くてもきっと大丈夫」
満月と新月。二人は最初からお互いを補完しあう存在だと提示されていた。
グランベルムの始まりを告げつ赤い満月が昇り、いよいよ最終対決の幕があがる。待ち受けるのは水晶。一体、どんな結末が二人をまっているのか……。
次回、いよいよ最終回。度肝を抜いてきたこのアニメがどんな展開を見せるのか最後まで目が離せない。
(文=三澤凛)
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