愛することと愛されること――ドラマ『ルパンの娘』第9話

YouTubeチャンネル「フジテレビ番組動画」より

 昔からよく議論されるテーマに、「自分が愛した人よりも、愛してくれる人と結婚した方が幸せになる」というものがある。主に女性の立場から見た結婚観のひとつだが、歌の歌詞やドラマなど、多くの作品で取り上げられている。

 そういった作品を見てみると、8割程度は「それでもやっぱり、愛する人と一緒になりたい」という結論に達しているのだが、なぜか心に残るのは、「愛する人を思いながらも、愛してくれる人と一緒になった」パターンなのである。

 ドラマ『ルパンの娘』(フジテレビ系)も第9話。華(深田恭子)と和馬(瀬戸康史)の結婚話を軸に、「愛することと愛されること」について考えさせられる内容だった。

■それぞれの一年後

 逃亡先で和馬によって手錠をかけられた華。これでLの一族もおしまいかと思われたが、実は華が乗せられたパトカーは、幼馴染の円城寺(大貫勇輔)が用意したものだった。首尾よく逃げることができた華は、円城寺から驚きの事実を知らされる。実は、この逃亡劇、和馬に依頼されて行ったものだというのだ。

 円成寺に華のことを頼むということは、和馬は華との結婚を諦めたということだろう。もしかしたら、円城寺が華に想いを寄せていることにも気づいてそうしたのかもしれない。どちらにせよ、和馬は自分の気持ちに区切りをつけたと考えてよいだろう。

 和馬には、警察内でも変化がみられた。結局、Lの一族を取り逃がしたというのに、なぜか希望通り一課への異動が決まったのだ。

 多くの謎を残したまま。ドラマは一年後を迎える。

 和馬は、元警視総監の孫・橋元エミリ(岸井ゆきの)と婚約していた。

メガネを取り、少しだけ明るくなったエミリは、実にかわいらしい。暗く、屈折していた時代と明るく幸せそうな今、どちらも魅力的に演じる岸井の幅の広さが印象的だ。

 結婚式場の下見に行き、得意の七五調で「満たされる あなたといれば まんぷくだ」と語るエミリ。もちろん、岸井と瀬戸が、夫婦役で共演していたドラマ『まんぷく』(NHK総合)のタイトルに掛けたものだ。このあたりの遊び心も面白い。

 一方の華は、円城寺とお付き合いをしている様子。デートで訪れた結婚式場では、和馬たちとニアミスするが、それに気づくことはなかった。

 ただ、華と和馬に共通しているのは、お互いのことが忘れられずにいることだ。そして、円城寺とエミリも、「それをわかっていながら相手との結婚を考えている」という点で共通している。

 いろんな意見があるだろうが、私は彼らの判断は間違っていないと思う。誰かを好きになり、一緒になりたいと思うことは、相手の全てを受け入れることなのだ。その「全て」の中に、「一番好きな人への想い」も含まれていることは不思議ではないだろう。ある意味、相手が一番好きな人以上の愛情の深さをもって、その人を愛しているとも言える。

いじらしいとも思うが、それはとても素敵なことでもある。

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