「平成ヤラカシ史」vol.5

ジャニーズファンのリアルなヤラカシ事情――「自担に対する気持ちをこじらせすぎて」“リアスト化”した元Jr.担の告白

「17年末だと思うんですけど、自担に対する気持ちをこじらせすぎてオタクを辞めちゃった。当時は自担と絶対結婚するって思ってました。リアコであるゆえにリアストしてた。あれも知りたい、これも知りたいって欲求がエスカレートしていって、ストーカーをすることで欲求を解消してました。話せる話せないは別にして、プライベートにいかに踏み込めるかだった。でも、自担の進学先が芸能人が複数いる高校で、それまでみたいに動きずらくなって。今さらオリキに戻ろうにも列になんか並べないし」

 前回までの連載で取り扱ってきた「平成処女軍団」なんかにも顕著ですが、その当時にジャニオタが堀越高校の周辺で暴走的なヤラカシ行為を繰り返したため、都内の芸能人が通う高校は警備を強めている傾向にあるとのこと。ヤラカシの歴史は思わぬところで繋がっているわけですね。

「アイドルしてる自担も好きだったから公演では前列にも(お金を)積んでたけど、公演に入ったらキラキラしてるのに中学校に行ったら普通の学生をしてるギャップがもっと好きだった。こじらせの感情はリアストすればするほど大きくなっていって……自担は私のことをただの前列ガッツだと思ってたんじゃないかな? こんなにストーカーしてるとは思ってなかったはず。仲良い友達にもリアストしてることは言ってませんでした。それにはどこか後ろめたい気持ちがあったからなんじゃないかな。今思うと普通に自担の気持ちを考えたら怖いので、申し訳ないなってふと思う時はありますね」

 現在はSNSが発達して、オタクは何でもツイッターに書きますが、その分どこから情報が漏れるかわからないリスクが高くなっているため、本当にバレたら大変なことは身内にも言わないようにする傾向が強まっているように感じます。というか元々そうであるべきなのですが。

「私が楽屋口周辺での出待ちに執着がなかったのは、他の場所で会えたからかな……。今は渋谷にジャニーズ事務所のビルができて、無法地帯になってるって聞いてます」

 やはりTwitterなどで在宅/茶の間のオタクも簡単に情報が手に入るようになった分、気軽にオタクが現場に来るようになったのでしょうか。これは前回までで述べた「メルマガを読んだオタクがヤラカシになる」という現象にも繋がっている気がします。ちなみに現在は「情報垢で情報を売り買いしたりするのが流行ってる」んだとか。

 ヤラカシについて取材を続けていると、ヤラカシたちが驚くほど新しいコミュニケーション手段に敏感で、情報交換ツールをフル活用してオタクをしていることに驚きます。好きなものへの執着があるので当たり前といえば当たり前なのですが、時代ごとに色濃くその影響が出ていて面白いです。

 さて、ヤラカシへのインタビューも次のオタクで最後となります。YouTubeに自担と会話している動画が晒されたヤラカシへのインタビュー、お楽しみください。

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