アニメ『グランベルム』水晶に真実を突きつけられ動揺が隠せない満月と新月 九音が水晶の前に立ちふさがるが……

TVアニメ『グランベルム』公式サイト

『Re:ゼロから始める異世界生活』の注目コンビが手掛けたオリジナルアニメ『グランベルム』第10話がオンエアされた。

episode.10 もの思う人形
水晶にいい様に翻弄され、まともに戦えない満月と新月に九音は、この場から離れるように告げる。水晶に猛攻を仕掛ける九音だが、一瞬の隙をついて水晶が反撃をしかけるのだった…。

 満月の正体は人形……。今まで見えていなかった糸のようなものが体の周りを廻っている。その姿を見ただけでも大きなショックが満月を襲う。さらに水晶が満月は「ただの作られた人形」だと、はっきりと告げて追い打ちをかける。

 新月の「友達が欲しい」という切実な思いに反応して、マギアコナトスが作り出した存在だという。新月はマギアコナトスに愛され期待されている。だから彼女が望むものは何でも与えられる。だから満月が作られたのだ。

 いわれてみれば、満月という新月と対になるような名前、新月が持っていないものを持っている満月の性格などを考えると“新月が望む人形”といわれてもしっくりくる。新月もグランベルムに入る直前に寧々から聞いたため、動揺が隠せない。満月に言葉をかけられないでいる。

 動揺する新月と満月は今回ほぼ戦闘にならず、水晶と九音の戦いがメインで繰り広げられる。最初からは想像もできなかった水晶の豹変。どこか飄々として掴みどころのなかった水晶は、九音の力におされる展開に。

 姉の考えがわかる、と興奮気味の九音。だが確かに仕留めたという手応えがあったにもかかわらず、水晶は全くの無傷。九音の刺した短剣を使われ逆に刺されてしまう危機に落ってしまう。

 九音は流血しているにもかかわらず、水晶は全く流血をしなかったこと、痛みを全く感じていないこと、満月に対し「あなたの鏡になってあげる」というセリフなどから、もしや水晶も満月と同じような存在なのではないかという疑問が沸き上がる。

 九音はアンナの時と同じく命を落とし、周りから存在を消されてしまう。存在すら消される記憶改ざんの力はマギアコナトスの意志なのか? 「死者が出ることはない」と言われていたグランベルムの戦い。それは死者の記憶が消されることで改ざんされていたということなのか?

 かくして討たれた九音は死に、グランベルムの夜が明けた。日常に連れ戻された満月は、一度家に戻ろうとするが、家族が自分を認識してくれないことで、自分が何者でもなく人形であることを突きつけられる。

 通りすがる人にも認識されず、自分が人形であり必要のない人間であることに打ちのめされていたのを救ったのが寧々だった。家に招き、満月は魔力の供給がないと姿をとどめておけない存在であることなどを説明する。

 味方になってくれる寧々姉妹。負けた後でも彼女は命を落としていないことから俯瞰的に状況を整理してくれた。

 人形であることが判明した満月は、グランベルムの戦いでよしんば勝ち進んだとしてもその恩恵を受けることはできないと思われる。

 そうなると勝ち残る希望があるのは新月。新月が満月を活かし続ける道を選択すれば、彼女は存在したままでいられる。しかし、新月の願いはこの連鎖を断ち切り魔力のない世界を作ること。ここでまた矛盾が生まれ、満月を苦しめるのだった。

 グランベルムの戦いで残っているプレイヤーは満月・新月・そして水晶。誰がこの戦いを勝ち残るのか。誰の願いが聞き届けられるのか。残りの話数でいったい何が語られるのだろうか。
(文=三澤凛)

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