『天気の子』のおかげでまさかのバカ売れ! 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』が思わぬリバイバルブーム

 この夏の大ヒット劇場アニメとなった新海誠の最新作『天気の子』。その人気を受けて売れまくっているのが、劇中に登場するサリンジャーの小説『キャッチャー・イン・ザ・ライ』だ。

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『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(白水社)

『キャッチャー・イン・ザ・ライ』は日本では村上春樹が翻訳したバージョンが知られているところ。野崎孝が翻訳した『ライ麦畑でつかまえて』も長らく読まれていたが、最近は村上訳版がスタンダードになっている。

 その出版元は白水社。主に硬派な文学書や語学書で知られる出版社だ。どちらかというと限られた人に知られる本を中心にしてきた出版社。今回の『天気の子』への登場をチャンスとみたのか、積極的に宣伝を行っている。

 ただ、宣伝はちょっとやり過ぎて8月初頭には本をカップヌードルの蓋にする画像をTwitterにアップしてしまい「本が傷む」とフルボッコになるという騒動も。

 そんなこともあったが『天気の子』効果で『キャッチャー・イン・ザ・ライ』は、驚くほど売れている。映画に併せて増刷した1万5,000部は完売。さらに増刷はかけているのだという。

 ちょうど今年はサリンジャー生誕100周年なのだが、単にそれだけでは今さら1万部以上も売れるなんてことはなかったはず。まさに『天気の子』効果によるものといえるだろう。

 しかし本が好きな人なら一度は読んだことがあるであろう、この作品。10代の頃ならいざ知らず大人になってから読むと、主人公のウジウジした青春の悩みがなんかイラついてくるのも事実。『天気の子』効果で手に取った人はどんな感想を抱いているのか。
(文=大居 候)

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