アニメ『ギヴン』壇上で熱唱する真冬を見つめる上ノ山 ステージを降りたふたりはついに……

TVアニメ『ギヴン』公式サイトより

ノイタミナ初となるBL漫画が原作の青春群像バンドストーリー『ギヴン』。第9話がオンエアされた。

ライブ当日。ふとした弾みで言い合いになり、真冬のギターの弦が切れてしまう。 春樹に言われ、急いで弦を買いに走る立夏は、真冬がいつも自分の言葉に応えようとしていたことに気づく。弦を張りなおす際、立夏は真冬に自分の想いを伝える。そして、歌詞はできないままに自分たちの演奏する番になるが……。

 初出演のライブの出番直前にギターの弦が切れるというアクシデント。だがこれに見舞われたことで、お互いに何かが吹っ切れたようになる上ノ山と真冬。

 上ノ山はギター屋まで駆け抜ける中で、真冬が今までどんな要求にも必至に応えようとしてくれていたことに気付く。そして真冬は改めて由紀との過去を振り返る。

 大人組は他のバンドに頭を下げたり、場のムードを和ませたりと忙しい。そして、なんとか弦を張り替えステージに立つメンバー。歌詞は結局できなかった。真冬にとって初めてのライブだった。だからこそ、仕上がりの良さよりもいかに楽しめるかが重要視されているステージだったのだが、曲が始まった瞬間に真冬が歌い出す。

 これには驚いた。なんといってもその歌声。正直2話目のアカペラ披露の時には、拍子抜けした。さらにエンディングの歌も悪くはないが、普通の声優の枠を超えない歌唱力しかないと思っていた。だが、今回のライブハウスでの歌唱シーンはこれまでとは全く違うものだった。

 本当に勢いで歌い出してしまった感がある。声のカスレ具合とか絞り出したような切羽詰まった感じなどがとてもいい。歌詞のすべてを聞き取れたわけではないが、由紀への気持ちを言葉に変えて音楽にのせて吐き出しているようだった。

 由紀はこの世を去った。だがいつも近くにいた幼馴染がいないという現実をなかなか受け入れることができなかった。由紀を許せない思い、きっかけを作ってしまった自分を許せない感情。話したいことがあるという願望、一緒にいた在りし日の思い出などがカットバックされていく演出と、歌声が相まって不覚にもグッときてしまった。
 
 演奏中にふと、真冬が上ノ山を見ると彼は満足そうに、そして楽しそうに笑っていた。その姿に真冬が惹かれたのがよく分かった。

 曲が終わって真冬がふらりとステージから降りてしまうと、それにつきそって上ノ山も退場。舞台袖についた瞬間にお互いの気持ちが昂っていたのでしょうね。何の前触れもなく上ノ山、突然のキス。今までBLとはいいつつも青春バンド系のストーリーだったのが、突然の生々しいBL展開!! これには驚いた。

 ステージは大盛況。真冬の存在が世の中に認めれらた瞬間だった。幼馴染の柊も真冬の歌を聞いて納得。真冬が現在好きな人がいると伝えると「応援する」という言葉を残して帰って行った。

 真冬も自覚がある。上ノ山のことが好きだと。番組ラストは、真冬と由紀の思い出のシーンが流される。あの時、好きだった彼はもういない。とらわれて空っぽだった真冬も新しい好きな人との思い出を作っていく。いつか忘れる思い出のエピソードだ。

 次週以降は、恋もバンドも大きく物語が動き出しそうだ。

(文=三澤凛)

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