仕事も恋も全て捨てた28歳OLが突然の失踪! 追いかける元カレと新しく出会う人たちを巻き込んだ人生リセットストーリー! 『凪のお暇』第7話がオンエアされた。
凪 (黒木華) から、ゴン (中村倫也) と別れたことを聞いた 慎二 (高橋一生) は、オフィスラブを満喫中の 円 (唐田えりか) とランチ中にも関わらず、凪が気になり上の空。その時、突然同僚の 足立 (瀧内公美) たちがやってきて、慎二と円と鉢合わせてしまう。秘めた関係がバレているのではないかと、よくない空気が漂う中、慎二は思いがけない人物と接触する…。
原作漫画に収録されている話を完全に追い抜かしました。坂本の窮地を救い、またもや一緒に日中の時間をつぶす仲に戻ったふたり。ふたりがコインランドリーで「無職」という話をしていたのを聞きつけたおじさんが、「無職ならここ継がない?」と話しかけたことからググっと凪たちのお暇ライフが動き出した。
今週は心動かされるシーンがとても多い。誰に感情移入してもグッときてしまう。
まずは凪。今まで他人の顔色を伺い、空気を読んで生きてきて、自分から「これ!」と選んできたことがなかった彼女が、今話のラストで初めて自分の目標を人前で口にする。近所の面々と「ウィッシュリスト」を書きあうときにもあーだこーだと言い訳をして、何も書けなかった凪。うららママに「でも」「だって」をやめて、やってみよう、とドライブに引っ張り出されたことによって気持ちが前向きになっていく。
助手席に座るしかできなかった凪に無理やり運転をさせてみて、道はどこにでも広がっていること、車でしかいけない場所があること。選択肢が増えると胸がブワっとなることなど、小さな世界にいた凪に新しい世界を見せてくれた。
お次はゴン。初めての恋に戸惑いを隠しきれない彼は、凪に対して挙動不審な行動ばかりとってしまう。今までは相手がゴンに好意を持っているという前提があっての付き合いだったのだが、関係を終わらせた後の凪が自分に何を望んでいるのか、どう接するのが正解なのかがわからないのだ。
あわあわしながら凪に話しかけ、笑いかけてもらうと嬉しそうにして話ができないとしょんぼりするゴンのかわいらしさ……!! もっと落ち込んでしょんぼりしているゴンが見たい! そわそわして空回るゴンが見たい……! と思わされてしまう中村倫也の魅力。こういうキャラクターは、ギリギリ幸せにならないほうが輝く。
そして今回もっとも心動かされたのは慎二。凪のことが気になって仕方ないのに、スナックのママたちが気を回したことが裏目に出て、凪にきっぱりと「慎二とヨリを戻すなんてありえない」と言われてしまう。
さらに仕事でもトラブルが起こるが、みんな「我聞なら大丈夫でしょ」と取り合ってくれず、行方不明になっていた兄は実名で胡散臭いセミナー動画を公開していたりと、踏んだり蹴ったり。さらに社内恋愛をしていたことも、意地悪OL軍団にばれてしまったりと、どこまでもうまくいかない。
そんな中、大事な仕事の場で慎二はかつての凪のように空気を読みすぎたことで、呼吸困難となり倒れてしまう。
第1話の凪と全く同じ演出がされるあたりが小憎らしい。あのときの凪がどんなに心細かったか。なんで全てを断ち切ってお暇生活に飛び出していったのか、身をもって痛感させられる。大事なぬか床を取りにきた凪の姿を見たら、その思いが爆発していままでため込んでいた彼女への気持ちが大爆発し、嗚咽交じりにその気持ちをぶつけるのだった。
ずっと慎二の内面を観てきた視聴者にとって、このシーンは涙なしには見られなかったのではなかろうか。凪からしたら、元カレが突然号泣してまくしたててきて意味不明だったろう。距離を置きたい相手が、都合のいいことを言っているようにしか見えていなそうで、彼女の目はひどく冷たいものだった。
この慎二の心からの涙と声は届かないのだろうか。でも届いてほしい。難しいのは理解しているけれども……。
お暇生活からコインランドリー経営者と進化した凪。立ち止まらない彼女に慎二はどう映るのか。来週が楽しみだ。
(文=三澤凛)
ドラマ『凪のお暇』恋心に戸惑うゴンに、恋心に苦しめられる慎二…第7話のページです。おたぽるは、漫画、アニメ、作品レビュー、マンガ&ラノベ、ドラマ、黒木華、唐田えりか、高橋一生、凪のお暇、中村倫也、瀧内公美の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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