『NOBLE CATASTROPHE』(WIRBELWIND)リリースインタビュー!!メロディ主体のバトル・メタル!!

──デビューEP『VANISHING OF KINGDOM』(’18)もそうでしたが、今回のアルバム『NOBLE CATASTROPHE』を聴いて、所謂メロディック・デス・メタルを主体としながらも、様々なエッセンスが盛り込まれている…とより強く感じました。実際のところはどうですか?

KIKKA:曲作りでは、“メロディ”を主体に様々なジャンルのエッセンスをミックスしています。自分は元々、STRATOVARIUSなどのメロディック・メタル系のバンドや、JUDAS PRIESTのような王道メタルも好きなんですが、そういったジャンルが好きな人の中には、デス・ヴォイスに抵抗がある人が結構いるんですね。それは、単にデス・ヴォイスで叫んで、ブレイクダウンしていれば「完成!」みたいな安易なバンドが増えているのが一因で、言わば風評被害みたいなモノかもしれません(苦笑)。でもそうじゃなくて、デス・ヴォイスの中でいかにメロディを感じさせるか、いかに表情をつけさせるか、その辺はKAZUの十八番なので──続きをどうぞ!(笑)

KAZU:今まさにKIKKAが言った通りなのですが、所謂デス・ヴォイスというのが、ただ叫ぶだけのモノではなく、様々な感情を表現することが出来る繊細な歌唱法である…ということを体現するのが、僕の目標のひとつです。歪んだ声というのは、怒りや哀しみといった感情を表現するのに特に長けていると思うので、その特性を巧く活かせるようなヴォーカリストになりたいですね。あと僕個人としては、特に今回のアルバム制作で、“メロデス”という枠組みを意識することはなかったです。先ほども言ったように、いかにKIKKAの楽曲を輝かせるか──それだけを考えていました。

KIKKA:ヴォーカルがデス・ヴォイス主体だと、それだけで“デス・メタル”という大きな括りにまとめられがちですが、我々の音楽には、メロスピ(メロディック・スピード・メタル)やパワー・メタル、シンフォニック・メタルなどのエッセンスも多分に盛り込まれており、そういったジャンルが好きな人にも絶対に気に入ってもらえるハズです。なので、普段なんとなくデス系の音楽を敬遠している人達にも、ぜひ聴いて頂きたいですね。

──『NOBLE CATASTROPHE』では、イントロ表題曲からゲーム音楽、「The Final Destruction」のイントロ・リフからスラッシュ・メタルの影響も強く感じました。一方、「The Final~」にはブラック・メタル的な暴虐ビートも含まれていますし、アルバム全体としてヴァイキング・メタルやペイガン・ブラック、メロディック・パワー・メタルなどの影響も滲み出ていると思いました。それらは全てKIKKAさん自身から出たモノでしょうか? 他のメンバーが持ち込んだ要素もありますか?

KIKKA:自分は元々、色々なジャンルのメタルを聴いて育っているんですよ。中学生の時にギター始めた頃は、SLAYERやMEGADETH、DRAGONFORCEといった、スラッシュ・メタルやメロスピ系統の曲が好きでした。高校生の頃、CHILDREN OF BODOMで初めてメロデスの音楽に出会い、AMON AMARTHやALESTORMなど、ヴァイキング/フォーク/ペイガン系にハマッたのは20歳の頃。そしてここ数年は、ブラック──それもNS系のブラックばかり聴いています。なので、自分が吸収した他ジャンルのエッセンスを楽曲に盛り込み、より幅広いリスナー層に受け入れられるよう意識しました。

KAZU:ゲーム音楽のような雰囲気については、今回の表題曲に限らず、ところどころで僕も感じてきました。メロディや音色にどことなく懐かしさがありますよね。KIKKAの楽曲は一度聴いただけで情景が浮かんでくるので、世界観を構築する巧さにいつも驚かされます。

KIKKA:ゲーム音楽と言われたのは初めてですね~。これを機に、今後はゲームとのタイアップも狙っていきます!(笑)

──歌詞はKAZUさんが書いたそうですが、KIKKAさんから「こういうテーマで」と指定される場合もありますか? それとも、全てお任せ?

KAZU:基本的にほぼ全ての楽曲で、KIKKAから大まかなテーマをもらい、その世界観を膨らませる形で作詞やヴォーカル・ライン作りを行なっています。『NOBLE CATASTROPHE』では唯一、「Once In A While」だけ自分でテーマを設定して作詞しました。

──EP『VANISHING OF KINGDOM』では、表題曲で“崩れ行く王国の退廃と混沌を描いた”とのことでしたが、何か下敷きにしているオリジナルの物語などは存在しますか? また、『NOBLE CATASTROPHE』にもその物語に関連した楽曲はありますか?

KAZU:「Vanishing Of Kingdom」は、特にベースとなる物語はなく、自分の想像で歌詞を書き上げました。『NOBLE CATASTROPHE』については、組曲「Ragnarok」を除いて、テーマとしては各曲が独立しています。したがって現時点では、「Vanishing Of Kingdom」と他の楽曲にストーリー的な関連はありません。でも今後、続編であったり、曲と曲とにつなががりを持たせるような試みにも挑戦していきたいですね。

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