DEOCO使って、また破れるTSFの夢……この夏も女体化できなかった

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　この夏、世の中の男性たちが必死に買い求めたロート製薬のDEOCO。本来は女性向けのボディクレンズと制汗剤だったこのシリーズは、使うだけで加齢臭のするオジサンでも、JKのような体臭に変化するという噂が飛び交い、一気に人気商品となった。

　一時はどこの店頭でも入荷待ち。ネットではプレミア価格で販売されるという狂乱を生んだのである。

　それから夏が過ぎて終わろうとしている。もう世間にはJKの匂いのするオジサンばかりになっていてもおかしくはないはず。けれども、まったくそんなことはない。やっぱり、電車やエレベーターなどの密閉された空間にいけば、いつもの夏の汗臭さしかない。DEOCOを利用している人が大勢いるんじゃないかなと思ったコミケも同様。やっぱりいつもの汗臭さとイカ臭さが混じった匂いしかなかったのである。

　筆者もこの夏、毎日のようにDEOCOを使い続けてきた。しかし、いまだにJKの匂いにはなっていない。いやいや、これでJKになれると聞いた時に夢は広がった。世の男性の大半は、目が覚めたら美少女になっている日を夢見て生きている。しかし、それはドラえもんが来たり、パンをくわえた転校生にぶつかるレベルで到達困難な可能性。なので、みんなネカマをしたり、女装したり、VRで「なろう」としているのだ。

　ゆえに、これで匂いだけでもJKになれるということに本気で期待した男性たちは多かっただろう。

　しかし、やはり夢は夢であった。そうDEOCOは確かに値段のぶんだけ優れた製品である。通常の石鹸よりも肌に優しくて、汗をかいたあとの身体を洗えば清涼感は一際である。

　しかし、それでもJKの匂いなんかにはならない。いや、いったいこれを言いだしたのは誰なんだ。

　こうしてまたTSFの夢は破れた。夏も終わる。オジサンが美少女になれる日はいつなのか。

（文＝昼間 たかし）