薔薇族だった時代 〜誌面から感じる昭和の緩さ 第33回

薔薇族だった時代 〜誌面から感じる昭和の緩さ 第33回の画像1撮影:津田広樹

 薔薇族の夏の増刊号カラーグラビアの1ページは、藤田竜氏が津田広樹撮影カラーポジフィルムストックから大学水球部員のこの画像を掲載した4カットだったと記憶している。

 増刊号が仕上がってきて、初めてこの写真が使われているのを知って驚いた。伊藤文學編集長も、幾度となく藤田竜氏の無茶振り逸話を文章にしてらっしゃるから、読者の皆さんはこの増刊号も藤田竜責任編集号と見てくださったかも知れない。

 正直な気持ちとしては、一番下のカットはピンが甘いカットなので他のカットを使用してほしかった。「ミスター飛魚」とタイトルをつけておられるから、恐らく選手の口から水が飛魚のように吹き出しているカットが選ばれたのだろう。やはりカメラマンとエディターが別だと、本意でない画像がチョ イスされてしまうのは致し方ないこと。なので私は、エディター も兼業していた。

 個人情報などの厳しさもPCもなかった1983年頃の増刊号だ。だからアナログな仕上がりの誌面に昭和のゆるい流れを感じるのも、良いのかも知れない。そんな昭和の体育会系をこよなく愛でてくださる方は、ぜひともこの下の津田広樹Twitterをクリックしてフォローして頂き、 昭和の伝説『津田広樹写真集・限定電子版』をご覧頂けたら幸いです。

【津田広樹プロフィール】
 いわゆる80年代アイドル全盛の時代にスチール撮影のみならず、その多才さを認められてグッズ等の企画発案にまでもマルチな才能を発揮したキャリアをもちながら、あらたなる新天地として当時の有力ゲイ雑誌であった薔薇族の出版会社に編集部員として転身。その後もさらにその非凡なる才能の昇華は衰えを知らず、グラビアや企画ページ等にも幅ひろく手腕をふるい、多くの絶賛を得るまでにおよぶ。そして1996年にはゲイ業界初の試みであった3D写真集付き映像ビデオ、ジャック・リードを発売し世に送り出した。
 さらにオリジナル競パン付きDVDの発売など革新を起こし続けるも、無断配信に苛まれ、昨年に全ての映像ソフトのレーベルを手離す。しかし長年ににわたり不変的な価値観を持ち続ける津田広樹の世界観は色褪せることのなく、その真価を現在も世に問い続けている。 

●津田広樹Twitter 
https://twitter.com/hk8efj4xx3zxkim

※画像の加工は編集部によるもの

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