コミケで話題の中国人コスプレイヤーALL、悪質カメコに鋭いパンチを送る「ぶっとばしてやるよ!」【インタビュー】

「私は被害者じゃないですよ。だって、盗撮の問題じゃないんですよ?」

 灼熱の「コミックマーケット96」から一週間が過ぎた平日火曜の午後3時半。「風邪を引いたから病院によるので遅れます」とあらかじめメールをよこしていた彼女は、マスクを外すと怒濤の勢いで話し始めた。

 この夏、ALL(オウ)はひとり中国天津から、はじめてのコミックマーケットへやってきた。今ではコミックマーケットで中国語が聞こえるのも珍しくはないが、彼女は思いも寄らなかった理由で名前が知られることになった。

コミケで話題の中国人コスプレイヤーALL、悪質カメコに鋭いパンチを送る「ぶっとばしてやるよ!」【インタビュー】の画像1
ALLさんのInstagramより

 コミケ3日目の日曜日。コスプレイヤーのALLはオリジナルのチャイナドレスで防災公園へとやってきた。照りつける太陽の下でカメラを手にしていた男が一人、また一人とALLに引き寄せられていく。次第に人の輪は小さくなっていった。不安を感じたALLが「近すぎる、離れてください」といっても、耳を貸すものはいなかった。しばらくして、異常を感じた周囲の人が呼んだスタッフが駆けつけてくるまで混乱は続いた。

 この現場を目撃したコミケ参加者のツイートはすぐに耳目を集め、約27万リツイートにも達した。そのツイートにALLが「これは私です」と反応したことで、この騒動はさらに話題になった。テレビ局から取材依頼も届いた。その中のひとつ8月14日放送の『ZIP!』(日本テレビ系)にALLは出演した。このテレビ出演を契機に、ALLは悪質なカメコやローアングラーに取り囲まれて盗撮された被害者として見られるようになった。

 この騒動でALLのことを知った人たちは、たいていは日本に来て酷い目にあった被害者だと思っている。だから、ALLの発言は意外なものだった。彼女がもっとも怒りを覚えたのは、スカートの中にまでカメラを向けられたことよりも、むしろ人の話を聞かないヤツらのほうなのだ。

「あの時は囲みが狭くなった時に<近い、離れて下さい>といったんです。周囲で撮影していた人たちも、そういってくれました。でも、どんどん後ろから押してくるんです。日本語でいってるのにですよ? 最後は<クソ野郎、聞けよ!>みたいなことまでいったんですけど……盗撮の問題じゃないです。人の話を聞いてないのが問題なんです。80人くらいに囲まれたら誰だって怖いでしょう……」

 日本に来たのは初めてではない。コミケ未経験だったが、以前にはコスホリック(コスプレ写真集を中心にする即売会)に参加したこともある。でも、こんな騒動に出会うとは思いもよらなかった。「日本はみんなルール守ると思ってたんだけど、正直驚いた。全然違う……」と、あの時のことを思い出して目を白黒とさせる。

 同時にALLが困惑したのは、スカートの中だとか足元にレンズを潜り込ませて、必死に下着を撮影しようとするヤツらの存在だ。

「中国でもエロいコスプレはあるけれど、美しいのが大事だからちゃんと撮るんですよね。たとえ、パンツが見えたとしても、接写したりはしません。エロいけど、いやらしいんじゃないんですよね。だって、パンツだけ撮っても面白くないでしょ……」

 そんな無礼なヤツらに対しては鋭い言葉をぶつける。

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