『わたし旦那をシェアしてた』都合主義がすぎる展開に辟易!? 細部の詰めの甘さが残念でならない第7話

「わたし旦那をシェアしてた」公式サイトより

 パワフルファイティングミステリードラマ『わたし旦那をシェアしてた』の第7話がオンエアされた。

晴美(小池栄子)は、意識を取り戻した秀明(赤楚衛二)から、森(黒木啓司)が恭平(平山浩行)を殺した犯人であり、見殺しにした自分も同罪だと言われる。そして秀明は、その償いをすると言い残して姿を消す。晴美、加奈子(りょう)、茜(岡本玲)は文江(夏木マリ)から、“なぜ恭平は3億円を3人の女性に残したのか?”という課題を与えられる。晴美は、その課題よりも、恭平が指輪を買った理由が気になると言い出す。文江は、最初に出した課題と“なぜ恭平は指輪を買ったのか?”という課題のどちらかについて、答えを見つけ出すようにと晴美たちに告げるが…。

 当初は、だれが一番恭平に愛されていたかを競っていたシングルマザー3人。しかし、事件がきっかけで一つ屋根の下で過ごしていくうちに、それぞれが協力しあうようになっていく。そんな変化が今回は描かれていたように思えた。

 初期は互いに話をすることすらほとんどだなかった。しかし、さすがに数か月一緒にすごしたことで、互いの考え方や行動パターンなどがわかってきたようだ。3人が確かな連携を見せる。

 森が自身の姉を殺したことを知った秀明は、大ケガを負っているにもかかわらず病院から抜け出す。復讐を果たし、そして3人のシングルマザーたちを守るためだ。

 しかしそれこそが恭平が仕組んだ森への罠だった。

 森は自分の元に来た秀明に、姉を殺した理由を楽し気に話す。その姿は狂気そのもの。彼は生まれながらに戸籍がない存在で名前のない殺人者だったのだ…!!

 だが森役の黒木からサイコパスや狂気的な感じがあまりしない。無理をしているのが見えてしまい、やればやるほどみているこちらが白けてしまう。それは最初からだったけれども今回が森のクライマックスだっただけあり、悪役の力量の大切さが身に染みる結果となってしまった。

 そしてここ数話で、どことなく匂わされた秀明と晴美の恋愛モード。今回、それが本線に入ってきた。しかし、このドラマに恋愛要素いるのだろうか。愛する人が亡くなったことによって自分以外のパートナーがいたことが判明する3人のシングルマザーたち。混乱しているだろうにもかかわらず、ぽっと出の男と恋仲になる程度だったら、今までやってきたことってどうなるんだという気がしてしまう。
 
 また森を殺した後、血だらけなのにもかかわらずシェアハウス付近まで戻ってくる間、誰にもあわず第一発見者が晴美になるのもなんだかなぁ……。ドラマなんてのご都合主義の塊だ。だが、それをあまりにも雑にやられると白けてしまう。真剣に見れば見るほど、細部の詰めの甘さが残念でならない。

 天谷恭平はもういない。秀明は森を殺すことが恭平から託された自分の使命だと感じている。だが果たして本当にそうなのだろうか? 答え合わせが確実にできないからこそ、キャラクターそれぞれの暴走が逆に恐ろしくなってくる。

 完全に恭平の思い通りに事が運ぶのか? 晴美は秀明をどう思っているのか? シングルマザーたちは一体どうなっていくのか? 森が死んだあともまだまだ展開は続く、結末がどんな方向に流れていくのだろうか。
(文=三澤凛)

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