『Heaven?~ご苦楽レストラン~』堤店長が“牛丼屋リターン”!? 過剰なサービスがもたらしたものは……

『Heaven?~ご苦楽レストラン~』|TBSテレビより

 オーナーのオーナーによるオーナーのためのお店!? 問題だらけの至極のフレンチコメディー『Heaven?~ご苦楽レストラン~』第6話がオンエアされた。

ある夜、「ロワン・ディシー」に堤(勝村政信)の前職・牛丼屋の仲間がやって来た。かつては社長賞を貰うほどの敏腕店長として同僚からの信頼も厚かった堤は、昔の仲間に再会したことで急にやる気を出す。店を盛り上げようと考えた堤は、一世一代の大勝負に!!誕生日特典をはじめ、様々な提案をするのだが、オーナーの仮名子(石原さとみ)とは意見が対立してしまう。
そんな中、店に待ちぼうけの女性客が。彼女は二人分の食事を一人で寂しげに食べ続けている…。
本当のもてなしとは一体なんなのか?
果たして、店長の決断は?

 毎回従業員の誰かがメインとなるこのドラマ。今回は、ずっとにぎやかし要員でしかなかった堤店長がメインの回。元牛丼屋の店長が突然フレンチの店長となると勝手もだいぶ違うだろう。

 専門的な知識もない人ばかりのロワン・ディシー。それでもなんとなくカタチになっているのはフレンチレストランで働いていた経験がある伊賀と、ちゃんとしたフランス料理が作れるシェフがいるからだろう。

 彼は元々牛丼屋では敏腕店長として手腕をふるっていたものの、この店ではオーナーの言われるがまま、右往左往するだけの存在となっていた。

 ところがそんな彼の元同僚がお店に訪れた。このことでかつての店長として辣腕を奮っていた時代の思い出し、奮起。ロワン・ディシーでも店長としての役割を全うしようと考える。

 まず考案されたのが、お誕生日を祝うバースデープレート。最初は予約での注文のみを受け付けていたが、店で見た他のお客様からも注文されるなど大盛況に。しかし、お客様側に立ったホスピタリティを名目に、さまざまなサービスを行なったところ、それがどんどんエスカレート。ついにフレンチにもかかわらず、箸を求める客やらマヨネーズが欲しいと言い出す客まであらわれた。

 私たちが客として、そのお店に求めるものは何なのだろうか? ちょっと背伸びをして予約をした高級なお店にはどっしりと構えていてほしいし、こちらが望む前に完璧な形を見せつけてもらいたい。そうすれば客は自ずとその店のルールに従うようになるはずだ。

 方や勝手知ったるファストフードであれば、こちらもその気安さから何が求められて何が求められないかもわかっている。どちらにもそれぞれの店の意味があるはずだが、店長は今回それを見失っていたようだ。客の要望に全て答えることが真のホスピタリティではないのだろう。

 結局、ホスピタリティを求めすぎるよりも店の在り方を重視するべきだという結論が出た。そして店長も落ち着きを取り戻した。

 店員全員の大まかな問題が解決されたロワン・ディシーもオープンから1年。相変わらず大繁盛ではないけれど、客足が途絶えることもないレベルのお店へ成長していた。折り返しにきてやっと店側の統率がとれてきた気がするが、後半はもう少し展開にメリハリが欲しいところ。

 内輪の取るに足りない話ばかりではなく、忘れられないドラマになるような展開を期待したい。
(文=三澤凛)

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