コミケの徹夜組が再び深刻な問題に 準備会は一切関与していないことを忘れずに【♯C96】

2019.08.13

 会場面積縮小により、はじめてリストバンド購入による一部時間帯の有料制が導入された、夏コミ(C96)。その効果によって、徹夜組が減少したという説や、ますます増加しているという説など様々な説が飛び交っている。

 徹夜組への批判が特に高まったのは、3日目。ルールを守って始発から一般待機列に並んでいた人たちが東駐車場に長時間放置され、結果、傷病者および救急搬送が発生してしまった。準備会はその日中に「3日目の一般参加者入場についてのお詫びと4日目の対応方針」を公式サイトに掲載したものの、「徹夜組への対応策が練り込まれてません」「徹夜組に対する処罰を徹底してください」といった苦情が殺到した。


 まずはっきりしていないのは、徹夜組についてコミックマーケット準備会の公式な見解は存在しないということ。準備会では繰り返し徹夜禁止。始発以前の来場禁止をアナウンスしている。その場に存在しているとしても、徹夜組について準備会は一切関知していないのである。

 現地では準備会スタッフが列に関与しているように見られるが、それも公式のものではない。

 ゆえに、果たして徹夜組がどの程度の数存在しているかはまったく不明。Twitterなどでは、5000とか1万などの数字をツイートしている人もいるが、綿密に集計されたものではない。

 かつてのコミケは、それこそ晴海の頃であれば許容されないまでも、さほど深刻な問題にならなかった徹夜組。だが、コミケの巨大化と共に、その存在はいよいよ深刻な問題になっている。

 徹夜組の中には、どうしてでも手に入れたい同人誌やグッズがある者もいるが、中には徹夜そのものを楽しみにして来ている者も絶えない。どちらにしても、炎天下では体調を悪化させる原因にもなるし、犯罪に巻き込まれる可能性も高い。

 本当コミケを楽しみたいのであれば、最低限のルールは守りたいところだ。
(文=昼間 たかし)

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング