オタクにも広がる政治対立 激化する「#好きです韓国」「#嫌いです韓国」……あなたはどっち?

2019.08.07

 韓国は好きか嫌いか。日本政府がかねてより検討していた韓国向け半導体素材3品目の輸出管理厳格化し、優遇措置の適用国(ホワイト国)からの除外をしたことで激化する日韓の対立。韓国側も文在寅大統領が「北朝鮮と協力して一挙に日本の優位に追い付くことができる」と発言し、さらに対立は深まっている。

 苛烈する政治的対立は次々と問題を噴出させている。韓国の経済状況が悪化するとの懸念からウォン安ドル高は激しくなり、1ドル1200ウォン台が続いている。日本円の場合、だいたい100円=1000ウォンのイメージが続いていたが、ここ数日で90円台を割り込んでいる。政治が対立しても経済関係が密接な以上、韓国の経済悪化は日本にも影響を及ぼすのは必然。経済界は懸念の声もあがっている。

 この政治対立はマンガやアニメファンなどにも広まっている。先日、有志でプラグインの制作が盛んなあるゲームでも事件が起こった。このゲームの韓国人ユーザーが突如、Twitterで日本の戦争責任を認めないならば日本人には配布物を使わせないことをツイートしたのである。

 この発言はすぐに取り消されたが、事情を知る関係者は「日本のマンガやアニメ、ゲームを楽しんでいる人物には親日派すなわち<土着倭寇>と罵詈雑言を浴びせられる事例が増えており、その圧力に抗しきれなかったようだ」という。日韓双方で対立を煽る動きや「内部の敵」を見つけては潰す動きも始まっている。

 そうした中で、Twitterでは新たな動きも起こっている。「#好きです韓国」「#嫌いです韓国」というハッシュタグが相次いで生まれたのである。双方のタグでは韓国のよいところを賞讃したり、悪しきところを批判したりと様々ある。だが、多くの人は、こうしたタグまでもが生まれてしまっている事情を悲しんでいる。

 政治的には対立しても、友人知人に在日あるいは韓国出身者の一人や二人はいるもの。なんだかよくわからないうちに政治的な対立が激化したら、大抵の人はやりにくくてしようがないという気持ちだろう。

 もっとも面倒なのは「#好きです韓国」「#嫌いです韓国」の二つを並べて「お前はどっちだ」と突きつけてくるようなヤツらだなと思う。

 ひとまず、李博士でも聴いて頭を冷やしてから考えてはどうだろう。
(文=昼間 たかし)

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