ドラマ『百合だのかんだの』狡猾な海里に百合は騙されている？いまだストーカー犯は不明なまま

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　「親友」という枠を越えた、女の子同士の姿を描く！　FOD限定ドラマとして話題を呼んだ『百合だのかんだの』。待望の地上波放送、第3話がオンエアされた。

第3話 大人のオモチャ、かわゆす

　ストーカーから逃げるために引っ越した百合だが、なぜか嫌がらせは止まらない。だからこそ百合は海里が隣室にいることが心強かった。

そんな中、海里は百合の彼氏・修二の浮気の証拠をつかもうと修二に近づき、大学の担当教授・不破は百合に十何年も寝たきりの妻のことを相談する。そんな不破に百合は「真実の愛」を見ていたが…

　混沌としてきた『百合だのかんだの』。大人のおもちゃが送られてきた百合は隣人となった海里の家にヘルプを求めるが、海里は警察に行くなら付き合うけどおすすめはしないとアドバイスを送る。

　結局警察にはいかず、おもちゃは海里が喜んで引き取るということに……。この海里の態度が怖い。よどみなくツラツラと正論っぽく話すから、百合はなんとなく丸め込まれてしまう。彼女が流されやすいっていうのもあるが、洗脳を目の当りにしているみたいで不気味な感じすらしてくる。

　大学でもおもちゃが届いたことを親友ふたりに相談する百合。波風を立ててくる奴が実は犯人なのでは？ とふたりに言われるも、それをムキになって否定する。しかしふたりが言うように、グイグイ中に入ってきて輪をかき乱し、内乱が起こるように仕向ける様は犯人と言われてもおかしくない気がする。結局この親友ふたりはいまだに元カレとのLINE提示は拒否。自分たちの仲が壊れそうでも、ここまで拒否するって……。百合の周りの友人関係が全体的に不憫に思えてくる。

　百合が友人とそんな話をしている間に、海里は百合の元カレ修二に近づき、ふたりで食事をする約束を取り付ける。事前に彼のスマホのパスコードを盗み見ることも忘れず、食事中になぜか修二がお腹を壊すことも想定し、彼の携帯を悠々と触るのであった。怖すぎる。

　そんな修二の携帯を何に使うのかというと、件の親友ふたりと修二との関係を調べるためであった。トーク履歴のスクショし、百合の親友は百合を裏切っているという証拠を提示し「友達は選びな」と告げる。

　百合も言っていたが、どんな権利があってこんなことをするのか。「あの子があなたの悪口を言ってたよ」と告げ口をしてくる奴が一番やばいが、海里はまさにそれ。知らなければ立たないであろう波風をわざと立てて混乱させて、自分が望む結果を得ようとする。

　海里が欲しいのは「百合の親友の座」。しかし、百合の愛情をも勝ち取ろうとしている。百合になら土足で踏み込まれてもいい、とまで言わしめるこれほどまでの想いってどこから湧いてくるのだろうか。

　百合が海里に「あたなはLですか？」と意を決して質問したものの、するっとはぐらかされてしまった。これで違ったらタイトルとコンセプトが崩壊する。ちなみになぜ百合というのかというと、過去に「薔薇族」という男性同士の雑誌が出て、それの反語で「百合」ってなったのよと海里がツラツラと説明してくれた。

　結局百合が持っていた疑問は、全部海里の話術でうやむやにされたままで、何も進んでいない。そろそろ百合も惑わされないで強い意志で接してほしい。
（文=三澤凛）