『サクセス荘』面白いのだが、TVで演劇を見せてくれるコンセプトがだいぶ弱い!? 第4回レビュー

 2.5次元舞台で大人気の俳優による本番一発勝負のテレビ演劇『サクセス荘』の第4話「開幕!クッキングコロシアム」がオンエアされた。

第4回 「開幕!クッキングコロシアム」
 都会の片隅にひっそりと佇む一軒のアパート「サクセス荘」。そこには、“ひと旗あげたい”と成功を夢みる若者たちが住んでいて、いつか必ず夢を叶えて巣立っていくという伝説があった…。
 回鍋肉を作るケント(黒羽麻璃央)とチャップ(定本楓馬)の赤チーム、麻婆豆腐を作るミスター(高橋健介)とノブ(高野洸)の青チームに分かれ、料理バトルが開幕!レシピなし、制限時間は15分。果たしてどちらのチームが勝つのか?

 今回はただのバラエティだったけど面白かった!! ドラマという体じゃなくてもドタバタな料理番組って面白いんだと実感した。

 回鍋肉vs麻婆豆腐の闘い。どっちも美味しい。だけど確かに料理をしない人からすると何が入っていて、味付けが何で出来ているかが分かるような分からないような、絶妙なラインだ。

 ケント・チャップのケチャップチーム(ネーミングが安易(笑))とミスター・ノブのミスノブチームに分かれての対決。なんとなくミスターが料理してます発言をしていたことにより、有利に思われたが……?

 司会にはユッキー、解説席にはゴーちゃんとムーさん。この3人は必ず出番がある。解説席のふたりは解説とは名ばかりの、ガヤ役でひたすらに楽しそうであった。料理対決の審査員なのに途中でドーナツ食べてるし。個人的にムーさんを演じてる(?)玉城を推しているので、かわいいと思うのだが、あんな自由でいいのだろうか。

 ユッキーが最初の説明で盛大に噛んだので、ラストの締めがあんなに立て込んだのだろうか。ここまでバラエティ化するなら一発撮りっていう縛りをなくして、もっと面白い部分たくさんとって編集してもいいんじゃないかとも思える。

 もし今回、台本があって作り方もトラブルも全部仕組まれていたのだとしたら、それはそれでドタバタ感が出せ、かつ楽しむことができたので、バラエティみたいで凄い。しかし、どうしても「ドラマ」として見ると違和感が出てしまう。

 筋書きがないドラマではなく「TVで演劇を見せる」というコンセプトがあるのなら、なおさらどこかのバラエティ番組みたいなことをしないで、物語と演劇を見せてほしいと強く思う。

 あと、テロップつけるなら「アドリブ中!」とか書いてくれたら「おおー」となるが……。ファンの方は役者のどこがアドリブって見抜けたりするのだろうか。

 個人的にはケチャップチームよりもミスノブチームのほうが、料理風景は好きであった。途中までは美味しそうだったのに、インターネットという救済処置を中途半端に使ってしまったが故に大失敗してしまう。15秒だと人は検索結果の一番大事な部分を読むことができないということを、このサクセス荘から学ぶことができた。

 回鍋肉を作っていたケチャップチームのも、実は美味しかったらしいが、なぜか辛いとテロップが入った。アドリブ? セリフ? 見るからに勝負はついていたが、何かしら理由があったのだろうか。

 欲をいえば、ラストのカットがかかった後のシーンをもう少し見せてもらいたい。毎週毎週ちょっと残念と感じる面が目に入るのに、つい見てしまうからにはやっぱり魅力的な番組ということなのだろう。来週はチャップの映画撮影?? 出番が少なめのキャストの登場を期待している。
(文=三澤凛)

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