チケット事業でおなじみ「ぴあ」。「ぴあ」と聞くと、あの丸っこく青いおなじみのロゴがすぐに浮かぶ人はかなり多いはずであり、ブランドとしての力は絶大と言える。1972年の雑誌「ぴあ」の創刊から半世紀近い歴史を持つ「ぴあ」。しかしそんな「ぴあ」って一体何なのか? どんな意味がこめられているのか? ぴあ株式会社広報室の大木葉子氏に聞いた。
※「チケット不正転売禁止法」に関するインタビューはこちらから(前編)(後編)
■「ぴあ」がついに秘められたベールを……
「ぴあ」の起源は学生ベンチャーだ。現在、同社代表取締役社長である矢内廣氏が中央大学在学中の72年7月に、映画・演劇・コンサートなどのエンタテインメント情報を集めた月刊情報誌「ぴあ」を創刊。その後84年に現在の主力事業であるチケットエージェンシー事業を開始している。
さて、そんな「ぴあ」にはどんな意味が込められているのだろうか。
大木葉子氏(以下、大木) 「ぴあ」という言葉自体に特別な意味はないんです。
――なかったんですか……。
大木 『ぴあ』の創刊当時(1972年)は、情報誌という言葉すらなかった時代です。「既存の言葉に雑誌のイメージを縛られたくない」と、あえて意味やジャンルを特定しない言葉を雑誌名に選んだそうです。将来的に多くの方々に受け入れられる雑誌になったときに初めて、読者の方に具体的な意味やイメージを持ってもらえたら、と考えていました。
――創刊当時の「ぴあ」の文字は、今の丸っこいあの感じでなく、カクカクしていたんですね。
大木 そうですね。何度かロゴのリニューアルは行っていて、現在のロゴは1988年にリニューアルしたものです。
■「ぴあ」でイメージするあのイラストはアプリで復活!
――『ぴあ』というと、雑誌版の表紙を毎月飾った及川正通氏による「芸能人のあの独特のイラスト」をイメージする人も多いですよね。
大木 及川正通さんは休刊まで、雑誌『ぴあ』の表紙を 35 年以上にわたり描き続け、2007 年には「同一雑誌の表紙イラスト制作者として世界一長いキャリア」としてギネス世界記録に認定されています。
雑誌としてのぴあは11年に休刊していますが、情報メディアとしてのぴあはアプリとして18年11月に“復活”しています。アプリでも及川さんのイラストが、トップページに掲載されているんですよ。
――及川さんのイラストを見ると「ぴあ」だ! と、嬉しくなってしまいますね。
大木 そう言っていただけるとうれしいです。ぴあのアプリは、かつての雑誌『ぴあ』同様に、映画、音楽、演劇、アート、イベントなどさまざまなジャンルを1つのアプリに凝縮させることにこだわりました。「今すぐぴあする」という機能では、今いる場所で観られるさまざまなジャンルのエンタテインメント情報を日付別に一覧で表示できます。池上彰さんやみうらじゅんさんなどの連載コーナーもあり、基本的な機能は無料で利用できます。
(文/石徹白未亜 [https://itoshiromia.com/])
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