浜崎あゆみの“暴露小説”が「ケータイ小説っぽい」!? 「それでもマサ、私は歌っているよ。 浜崎あゆみを生きているよ」

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『M 愛すべき人がいて』(幻冬舎)

 浜崎あゆみへの取材を元に執筆された『M 愛すべき人がいて』(幻冬舎)が8月1日に出版される。

 本作は、ノンフィクション作家・小松成美氏による“事実に基づくフィクション”。浜崎あゆみが「平成の歌姫」と呼ばれるまでの軌跡が綴られた一冊で、その中には、あゆとエイベックス・松浦勝人会長の“禁断の恋”が赤裸々に描かれているという。本のはじまりには、「自分の身を滅ぼすほど、ひとりの男性を愛しました」というあゆの言葉がある。

浜崎あゆみの暴露小説が「ケータイ小説っぽい」!? 「それでもマサ、私は歌っているよ。 浜崎あゆみを生きているよ」の画像2
浜崎あゆみのInstagram(ストーリー)より

 近年はすっかり「オワコン」扱いされているあゆだが、令和に入って大きな爆弾を投下した形だ。そのわりには大きな話題になっていない気もするが、『M 愛すべき人がいて』については「ケータイ小説っぽい」という反応が結構ある。

 ケータイ小説が女子中高生の間で大流行したのは今から約10年前のこと。Yoshiの『Deep Love』、美嘉の『恋空』、メイの『赤い糸』といった人気作は映像化もされた。ケータイ小説で主に人気だったのは「リアル系」といわれるジャンル。このジャンルでは、主人公の少女に次々と悲劇が降りかかるという描写がかならずある。いじめやレイプ、妊娠に流産、病気に恋人の死……といったものだ。

『M 愛すべき人がいて』にはリアル系小説ほどの描写はないと思われるが、あゆが4歳から父親に会っていないこと、デビュー曲の裏側にあった祖母の死といった“やや暗め”な描写はある。そして、“事実に基づくフィクション”という言葉。“事実を元にしたフィクション”と言われる『恋空』っぽさがある。

 そして、あらすじからもどことなく、ケータイ小説感が漂いまくっているのだ。

「それでもマサ、私は歌っているよ。
浜崎あゆみを生きているよ。

歌姫誕生に秘められた、出会いと別れの物語。

「二人で作り上げた“浜崎あゆみ”は、
マサにも、あゆにも、手に負えない
モンスターになってしまったね」

博多から上京したありふれた少女・あゆを変えたのは、
あるプロデューサーとの出会いだった。
やがて愛し合う二人は、“浜崎あゆみ”を
瞬く間にスターダムに伸し上げる。
しかし、別れは思いのほか、早く訪れ……。」

「それでもマサ、私は歌っているよ。浜崎あゆみを生きているよ。」という一文はケータイ小説らしいクサさ、ポエムっぽさがすごい。

 そもそも、浜崎あゆみとケータイ小説の親和性は高い。べあ姫の『teddy bear』のように、あゆの楽曲を引用している作品があるほどだ。また、『ケータイ小説的。”再ヤンキー化”時代の少女たち』(原書房)の速水健朗氏は、リアル系の文体の特徴のうち、「回想的モノローグ」「固有名詞の欠如」「情景描写の欠如」の3つは、あゆの歌詞の特徴と共通しており、また多くの作品が持つ「トラウマ回復」というモチーフ自体もあゆのキャラクターと重なると分析している。あゆを題材にすれば、リアル系ケータイ小説っぽさが出てしまうのは必然なのかもしれない。

 それでも令和になって、まさかあゆからケータイ小説っぽい本が出版されるとは、誰が予想していたか……。『M 愛すべき人がいて』には「需要ないでしょ」「ついに私生活を切り売りしはじめたか」とドン引きしている声もあるが、「ちょっと読んでみたい」「魔法のiらんどにありそう」と興味を抱いている層もあるようだ。

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