散りばめられた“小ネタ”を楽しむべし！――ドラマ『ルパンの娘』第3話

• ツイート
• 

■ハッピーエンドかと思いきや……

　その頃、華の父・尊（渡部篤郎）と母・悦子（小沢真珠）は、SNS強盗からトルンダワ王国の秘宝「プラココアン」を盗み出そうと動いていた。そして、それを追ってたどり着いたのは、なんと和馬の家だったのである。

　忍び込んだ強盗、和馬と華、マツ、そして尊と悦子。それぞれが揃った桜庭家で鉢合わせになる。

両親がこの場にいることが和馬にバレないようにと、華は甘える。「怖いの……」その言葉で華のスイッチが入ったようだ。そこから、泥棒モードになった華は、マツの持ってきたいつもの衣装に着替えると、SNS強盗を倒していく。

　激しいアクションの末、犯人は逮捕され、秘宝は尊と悦子の元へ、そして華の正体もバレることはなかった。マツの描いた作戦は成功といえるだろう。

　結局、犯人を倒した華を、美佐子は和馬の結婚相手として認め、犯人との和馬の戦いぶりを見て、尊も華の結婚相手として認めた。双方の家族の理解も得られて、めでたしめでたし……といきたいところだが、また新たな問題が発生する。和馬の元へ、元警視総監の孫娘との見合い話が持ちあがるのだ。親の決めた相手と、自分の好きな相手との間で揺れ動く、これもまたドラマでよくあるシチュエーションだ。また面白い小ネタもふんだんに使われることだろう。

　このドラマ、「深く考えずに楽しめる」という感想が多いが、じっくり見てみると、作り込まれた展開とちょいちょい出てくる小ネタなど、実に手が込んでいるのだ。これらのことを見るものに意識させることなく映像にしているのは、見事というほかはない。

　来週の予告では、映画『愛がなんだ』の主演でも注目されている、個性派女優・岸井ゆきの、そして南海キャンディーズのしずちゃんも出ていた。ますます「濃い」キャストが揃っていくこのドラマ、どこまでも密度の濃い内容になりそうだ。

（文＝プレヤード）

 
• 前のページ
 
• 1
 
• 2