第3話レビュー

『偽装不倫』スパダリ感あふれる賢治を裏切る意味がやっぱり分からない!鐘子と丈の恋より気になってしまう…

2019.07.25

 東村アキコ原作の注目ドラマ『偽装不倫』。第3話がオンエアされた。

#03
 姉・葉子(ようこ)(仲間由紀恵)の結婚記念日前になんとか指輪を取り戻したものの、鐘子(しょうこ)(杏)はこれでもう丈(じょう)(宮沢氷魚)に会うことはないのだと寂しさを感じる。
 一方、人知れず頭痛とめまいに苦しむ丈は何か秘密を抱えている様子……。鐘子を既婚者と思い込む姉の灯里(あかり)(MEGUMI)から不倫はいけないと釘を刺された丈は、鐘子にはもう会わないと話していた。
 そんな中、不倫相手のボクサー・風太(ふうた)(瀬戸利樹)から練習中に怪我をしたので見舞いに来てほしいとせがまれた葉子は、賢治(けんじ)(谷原章介)との結婚記念日ディナーを抜け出す口実を作るため、鐘子に「急病を装って病院から呼び出してほしい」と協力を頼む。誰もが羨む理想の結婚生活を送りながら嘘を重ねて不倫を続ける葉子に疑問を持つ鐘子は、自分は姉のようには嘘をつき続けられないと実感し、「嘘をつき続けても自分が傷つくだけだから、もう丈とは会わない」と心に決める。
 その夜。葉子と賢治は結婚記念日ディナーのために高級レストランを訪れる。すれ違い生活に寂しさを覚えていた賢治から、そろそろ子供を持たないかと切り出された葉子が曖昧に答える一方、鐘子は姉の嘘に付き合うために病院を訪れる。そこで思いがけず風太と会ってしまい……。

 嘘に嘘が重なっていくと人は身動きが取れなくなってくるという見本のようなこのドラマ。結婚もしていない、彼氏もいないのに好きになった男性に「結婚してる」なんて言ってしまったものだから今週も苦労している鐘子。今週は姉の葉子の不倫が、さらに鐘子を悩ませるという展開。

 そんな葉子の浮気相手、瀬戸利樹演じる風太。もちろんヴィジュアルはかわいいのだが、彼本人がその系統ではなさそうだ。かわいい芝居が壊滅的に下手だ。だからこそ葉子、この子のどこがいいの!? 若さ!? という気持ちを引き起こされる。

 葉子の旦那、谷原章介演じる賢治が良い男すぎるのである。毎週思うが、本当にこの旦那の何が不満なの!? と叫びたくなる。

 高学歴でイケメンで、一流企業で働き、持ち家で、自身もバリバリ働くなど女の幸せ全部手に入れた葉子。しかし自分は幸せじゃないらしい。当人の立場にならないと分からないのかもしれないが、共感ができない。

 そんな誰もが羨むスパダリ・賢治との結婚記念日ディナーを途中抜けしても、浮気相手の風太の元に駆けつけてしまう葉子。ひとり残された賢治の寂しそうな姿が涙を誘います。良い男すぎる。「妻を愛しているので」とか「この花の花言葉は?」ってセリフをリアルで口に出して、違和感がないのって谷原章介くらいだ。

 愛する葉子との子供が欲しいと切望する賢治。その願いはかなうのか。というか賢治が不倫の事実を知ったらどうなってしまうのだろうか。普段優しい人ほど怒ると怖いと言うが……。本編の鐘子と丈の恋模様よりも、姉夫婦の行方が気になってしまう。

 そして鐘子と丈も、前回指輪を返してもらって終わりにするということだったのに、思いが募りすぎて結局また会ってしまうことに。この「もう会っちゃだめ、でも…」っていう葛藤は実に不倫っぽい。

 今回は勇気をだして未婚だということを告げようと思ったのに、結局できずになぜか旅行の約束をするという不思議な展開に。不倫で行く旅行は背徳感があるが、未婚同士の恋人の旅行なんだから大手を振って行ってもらいたい。

 しかし、丈はどうやら脳神経に何か爆弾を抱えているよう……。この事実にいつ鐘子は気付くのか。果たして、いつまでこの偽装不倫は続くのか。葉子と賢治の夫婦生活もどうなっていくのか。次週も楽しみだ。
(文=三澤凛)

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