『かつて神だった獣たちへ』獣と化した仲間が最後に望んだもの……ハンクの下した決断とは―?

2019.07.23

 今期注目のダークファンタジー『かつて神だった獣たちへ』。第4話がオンエアされた。

04『巨獣の猛進』
 蒸気機関車で国境へと向かう【ハンク】と【シャール】。国境の谷に掛かる大陸一の鉄橋は、【北部】と【南部】の境界に位置しており、平和の架け橋と呼ばれ、戦後を生きる者たちの生活を支えている。その鉄橋に迫るように前進を続ける【擬神兵ベヒモス】=【アーサー・オールストン】を止める為、【ハンク】はこの地に呼ばれていた。無数の砲弾を浴びて尚前進する【擬神兵ベヒモス】を、【ハンク】は止めることができるのか!?

 毎回少しずつ進んで、ひとりずつその手にかけていくハンク。どんな思い出があったか振り返り、毎回辛そうな顔で手を下すので観ているこっちも胸が苦しくなる。いまのところ救いがひとつもない。だからかわいいシャールとナイスバディなライザがいるのだろうか。

 初めて汽車に乗りウキウキのシャール。今回は南北をつなぐ大きな鉄橋のふもとへと向かう。かつてアーサーだった擬神兵ベヒモスが、なぜか鉄橋に向かって進撃を進めているというのだ。

 しかし擬神兵ベヒモスは人がいる場所を避け、いまのところ人的被害がでていない。まだ擬神兵ベヒモスにアーサーの人格が残っているかもしれない。その可能性を信じ、説得を試みるシャール。父親が擬神兵だったことから、いまなお擬神兵への呼びかけが有効だと信じているのだ。しかしその努力は報われずに終わってしまう。

 そして、被害を最小限にとどめようと奮闘していたハンクたちの努力もむなしく、鉄橋を有する会社の社長が雇ったであろうごろつきが、直接擬神兵ベヒモスに攻撃を仕掛けてしまう。せっかく捕えていたベヒモスは暴れ出し、再度鉄橋に向かって足を進めるのだった。いったいなぜベヒモスは鉄橋に向かうのか。その答えは、彼が過去人間として生きていたときのハンクとの会話に隠れていた。

 実直で寡黙だったアーサーは、自分のことを多く語ることはなかった。しかし、戦争が終ったら一度でいいから観てみたい景色がある、と憧れの地を絵に描いていたのであった。それを覚えていたハンクは、爆破で崖を崩し、彼が憧れた海をみせてやったのだった。

 願いを叶えてあげられたとしても、命を奪うのもまたハンクの役目。しかしシャールは最後に願いを叶えてあげたハンクの優しさを感じ、少しずつ彼への考えが変わっていくようだった。

 またかつての仲間をひとり殺めたハンク。そんな彼にかつて共に戦い、そして擬神兵を世に解き放った張本人であるケインの居場所がわかったという連絡が入る。ケインはミリエリアという幼女を従え、人間とは思えぬ力を持ちこの世に価値などないと笑いながらいきていた。ケインとハンクが再度まみえた際にはどのような言葉が交わされるのか。それとも、激しい戦いとなるのか。
(文=三澤凛)

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