『荒ぶる季節の乙女どもよ。』チャットで出会った人と初体験を済まそうとするJKに、痴漢ものAVを持つ幼馴染…今回も攻めた第3話
2019.07.22
【性】に振り回される女子高生たちの物語『荒ぶる季節の乙女どもよ。』の第3話がオンエアされた
第3話「バスガス爆発」
廃部を⾔い渡された⽂芸部の⾯々は、回避するために戦うことを決意する。
⼀⽅ひと葉は、英気を養うために訪れた書店で、別の⼥⼦⾼校⽣作家のデビュー作を⾒つけてしまう。
編集者に問い詰めるもリアリティがないと⾔われ、チャットルームで相談することに。
「チャットじゃなくて。実際にしてみたい」
筆者の現時点で今季アニメで一番のお気に入りが『荒ぶる季節の乙女どもよ。』だ。女子高生アニメってやたらおっぱいが大きくて、危ういくらい短いスカートをひらひらさせて、性的な匂いをまき散らし、欲求をまき散らしていることが多い。そんな性の対象になりがちな女子高生たちが、逆に性に翻弄される姿を大真面目に描く作品ってすごくないだろうか。
男も女も関係なく、みんなある程度の時期に性について大いに振り回される時期がくる。自分の体にも関係あることだし。
さて性に振り回されっぱなしの文芸部の一同は、廃部の危機に直面する。頼み込めば誰かしらが顧問になってくれるだろうと思いきや、どの教師にも断られ、そっぽを向かれと散々な対応を受ける。そこで自分たちが学校側からどんな目で見られていたかを実感し、さらに落ち込んでしまう。
文芸部の英気の養い方は、本を買うこと。部長と2年のひと葉。ふと訪れた本屋の棚に、彼女は以前編集と話した女子高生作家の作品が並んでいた。担当に勢い余って電話をかけると、自分の作品をこき下ろされてしまう。一体何が悪いのか……思い余ったひと葉はチャットの相手【ミロ】に実際にしてみたいとお願いしてみるのだった。
経験してみたいがどうしたらいいかわからない、そんな人がどうするかというとこうやってネットを使って出会うのか……。相手が大人で女子高生と会うということが分かったら、本当は犯罪だ。それに、女子たちもそんな知らない人で済ませちゃおうと思ってほしくない。
もちろんひと葉も不安を抱えて待ち合わせ場所に向かう。半年風呂に入ってないようなやつが来たら逃げる、と心に決めていたが、約束の場所にいたのは清潔感のあるそこそこイケメンの男。そしてどこかで見たことがあるような……。そう、ひと葉たちの学校で国語教師をしている山岸だった。山岸もひと葉を一目みるなり自体を察し、即座に雑踏に逃げていった。
呆然としたひと葉だったが、ただで転びはしない。山岸の大きな弱みを握った彼女は、山岸を文芸部の顧問に強制的にすることに成功し、文芸部の廃部問題は解決となった。しかし淫行問題になりかねない弱みを握られた山岸は、高校生って知ってて関係を持とうとしたのだろうか。教師という職業柄、大変な事態に発展しそうだ。
そして家が隣同士の幼馴染の和紗と泉のギクシャク問題も新たな展開を迎えた。泉の母親に言われて、泉不在時に因縁の部屋へと足を踏み入れた和紗。机の上には小さい頃から観ていたアニメのBlu-rayのパッケージが。「まだこれ見てるんだ~」と軽い気持ちで中を開いてみたところ、そこには痴漢もののAVが……。慌てに慌ててそのDVDを持って泉の家を出てしまう。
そしてそこから日を幾つかまたいで返却に訪れるが、泉と鉢合わせてしまう。泉はこのギクシャクした関係が嫌で、仲直りをしたかった。性欲はあるしそれは仕方のないことだけど、それを身近な人で発散させたいとは思っていないという。
和紗ともそういうことがしたいわけじゃない、と泉は和紗を安心させたいが故に言ったのだが、泉が好きだと気づいた和紗は、自分が泉に想われていないということを叩きつけられたようで涙をこぼしてしまい……。
もうこの和紗と泉のふたりが大最高である。お互いにてんぱってしまって色々上手くいってないけど、こうやってすれ違って最後は良い関係になってほしい。とにかく泉が不憫すぎるのが特に好きだ。
それぞれが性について戸惑ってもがいている青春物語、たまらない。来週も楽しみだ。
(文=三澤凛)