『ヴィンランド・サガ』3話一挙放送で視聴者の心を鷲掴みもちょっとおとなしめ?今後の血沸き肉躍る展開期待!!
2019.07.10
Amazonプライムにて世界配信が決定、そして日本ではNHKでの放送となるとどれだけ力の入ったアニメ化だということが伺われる『ヴィンランド・サガ』。第1話『ここではないどこか』、第2話『剣』、第3話『戦鬼』と3本一挙にオンエアされた。
辺境の地アイスランドで暮らすトルフィンは、冒険に憧れ、広い世界に興味を持つ元気な少年。
レイフから聞かされる理想郷「ヴィンランド」に夢を馳せながら、かつて強力な戦士だった父・トールズと共に静かで平穏な毎日を送っていた。
ある日、逃亡してきた奴隷をトールズが助けたことから戦士達の物語の歯車が回り始める。 今ここに、男達の壮大なる物語(サガ)が始まる……
ヴァイキングが世界を席巻していた時代が舞台の今作。雪深いアイスランドの地からこの物語はスタートした。
閉ざされた世界の中で平和な暮らしを送っていた主人公トルフィン。アイスランド以外の地を知らず村人のレイフから外の世界の話を聞いて外界に憧れる程度だった。
そこに、父のトールズ過去を知るフローキという男が訪れた事によって状況が一変する。父が過去にいた戦士団の生き残りを招集すると触れ込み、こない場合は村人を皆殺しすると暗に仄めかされてしまい、トールズは村人たちを守るために出発を決意する。
アニメは3話までみないと良し悪しがわからないとはよく言ったもので、今回の3話一挙放送のおかげでこのアニメを継続してみたいという気持ちが湧いた。
2話まではアイスランドの厳しい自然とトルフィンを取り巻く人物の紹介に終始した。しかし3話目、トルフィンが村を出てこっそり父の旅についてきたところから話がぐっと面白くなった。
あらすじを見る限りでは、現在オンエアされている話はトルフィンの幼年期時代も物語らしい。この後本編となる青年篇に入っていくのだと思うが、どういった展開になるのかが楽しみだ。
暖房施設の乏しい過去のアイスランドの自然の厳しさと、そこでつつましくものどかに暮らす人々。当時の力関係は文字通り腕力がモノを言ったように見受けられる。その中でも一目置かれている父トールズが、屈強な戦士たちを相手にトルフィンを守りながらどう戦うのだろうか?
トールズ父さん、体が強いのは勿論なのですが精神的な強さ・優しさも垣間見れるシーンが多々あり、トルフィンや村の人に大きな影響を与えていたんだろう。逃げてきた奴隷を言い値で買い上げるシーンや、トルフィンに怪我をさせられた子供を看病するシーン、多くのエピソードが3話の間に語られた。
バトルシーンが今後増えそうなのだが、NHKだからか血の量やグロさは控えめだと思うので、そういったシーンが苦手だからと敬遠している人にも安心して見てもらいたい。
ヴァイキングたちの生きざまを描いたという壮大な物語。まだまだ入口部分しか覗けていないので、今後の血沸き肉躍る展開を期待したい。
(文=三澤凛)