『エル』エロゲー創成期の名作! 衝撃的なラストなSFエロアニメ

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〔él〕(画像はゲーム原作のもの)

 アニメの舞台が“近未来”に設定されることは、非常に多い。有名なところでいえば『攻殻機動隊』や『AKIRA』、そしてエロアニメでいえば『A KITE』などが該当する。

 近未来を舞台にした作品は必然的にSF要素が強くなるが、今回はそんなSF要素満載なエロアニメを紹介しよう。グリーンバニーの『エル』だ。原作はelfからリリースされた『ELLE』の同名リメイク作『〔él〕』である。なんと、前者は91年のリリースで、後者は2000年だ。いずれにせよエロゲーの創世記を支えた名作である。

 まずは紹介文を引用しよう。

 秘密結社ブラックウィドウは、支配階級が人類を無害化する為に計画した「メガロアース計画」をテロで阻もうとしていた。これに対抗する為に結成されたのが女スナイパー、エルを中心としたカウンターテロのプロたちだった。そんな折、ブラックウィドウに襲われている美少女パセリを助けたエル。パセリの思わぬ誘惑で禁断の時間を過ごした二人に、大きな罠が待ち受けていた。果たしてエルの運命は…。

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『エル #1』より

 スナイパーである主人公・エルがトップアイドルのパセリを助けるところから物語が始まる。

 スナイパーは街を護衛する集団なのだが、物語の構図としては正体不明の秘密結社ブラックウィドウの悪事をスナイパーが阻止するというものになっている。しかし、スナイパー自体がなかなかなの悪者集団なので、単純な勧善懲悪の物語ではない。これがなかなか深い。

 また特徴的なのが、エロアニメなのに異性間の恋愛要素が皆無ということだ。純愛という意味ではパセリとエルの百合関係があるのだが、それ以外はスナイパーの逮捕者女性への拷問、暴行しかない。これらは容赦がないので、観ていて鬱になるほどだ。

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『エル #2』より

 物語が進むにつれ、ブラックウィドウの正体をめぐってシリアス展開が急加速する。原作ではかなりグロテスクな描写もあったが、今作でも大迫力な流血シーンが豊富にある。

 大ドンデン返しの果てに、衝撃のラストまで観終えたとき、頭から観直したくなること必至だ。タイトルの込められた意味にハッとする。

 今作は良い意味で原作のショート版だ。全2巻で作画のクオリティも高く、安心して観ていられる。原作ファンはもちろん、未プレイの方も、SFアニメファンも楽しむことができるだろう。
(文=穴リスト猫)

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エル #1
エル #2

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