平成・昭和のレジェンドアイドルを振り返る!
松田聖子 Legend ~パンチガール聖子~ 第5回
瑠衣羽香
2019.06.11
ニッポン放送のラジオ番組、「ザ・パンチ・パンチ・パンチ」(平凡出版提供)の 7代目パンチガールのひとりだった聖子ちゃん。1980年1月から12月まで、戸田裕子と初田順子(後の速水陽子)と共に3人でパーソナリティーをしていました。
聖子ちゃんは1180人中からグランプリに選ばれました。私が衣装の打ち合わせに有楽町のニッポン放送のザ・パンチ・パンチ・パンチ収録スタジオを訪れたとき、休憩中だった聖子ちゃんはいつものように笑顔で挨拶をしてくれたけれど、どこか様子がおかしい……。私に小声で「調子いいことばかり言ってくるから困る」と眉をしかめていました。
訳を聞くと、スタジオ収録ゲストに参加している某大学生が「聖子ちゃんが一番人気ですよ、うちの大学ではホントにスゴイですから」と聖子ちゃんの話題ばかりしていたそうです。他のふたりに失礼だと真面目で人を気遣う彼女らしいプンプン感情でした。確かに収録を聞いていたら、デリカシーのない大学生だと私も感じました。
それでも決して大学生に嫌な顔を見せず、スタッフだけ辛さをこぼす彼女は、やっぱりプロ。レコードデビューの原点とも言えるこのニッポン放送「ザ・パンチ・パンチ・パンチ」の収録では、オーバーオールやポロシャツにジャンパースカートなどのラフなファッションがかわいいパンチガール聖子ちゃんでした。
(文=瑠衣羽香)