5月上旬、京都府の山中で、図書館から持ち出された大量の蔵書が捨てられているのが発見された事件。
本が捨てられていたのは、宇治市や木津川市などの3市町の4カ所。その数は合わせて800冊あまり。いずれも京都府や滋賀県などの図書館から盗み出された本であることが明らかになっている。
京都府警では窃盗や廃棄物処理法違反などで捜査をしているとされるが、その後の捜査がどうなっているのか、続報はないままだ。
しかし、図書館関係者の中ではどういった経緯で捨てられたのか、だいたいは想像がついているという。
近隣の図書館が被害に遭ったという某所の図書館員は語る。
「『朝日新聞』が「誰が捨てた、図書館の本800冊 処分に困り投棄か」の見出しで記事を出していましたよね(https://www.asahi.com/articles/ASM5J5GN8M5JPLZB017.html)。言葉を選んでますけど、あれが真実ですよ」
こうした貸し出し処理をしないまま、不法に持ち出された本が投棄されることは、図書館ではまれにあることだという。
「最初に話題になった写真では、投棄された本がちゃんとひもで縛られていましたよね。これは盗んだ犯人が捨てたのではないことを示しています。犯人自身が捨てる場合、だいたい本を破ったりして捨てるんです。こうしてちゃんと縛って捨てるのは、だいたいは処分に困った家族のやることです……何が言いたいかわかりますよね?」
要は、なんらかの病を抱える犯人が図書館から本を持ち出し大量に保管。その犯人が死ぬか入院するかをきっかけに、家族が本を発見。図書館に謝って本を返すこともできず、どうしようもなくなって捨てた……ということである。
きっと沙汰止みになっているのはそういうことだろう。しかし、図書館だってちゃんと返しに行けば怒らないと思うんだが、なかなかそれができないんだろうな……。
(文=昼間たかし)
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