目が離せない幾原邦彦ワールド。『さらざんまい』の第七皿目がオンエアされた。
夏休みを前にして、一稀と燕太は悠をサッカー部に誘う。三人の夏が始まろうとしていた。そんな時、燕太が守ってきた思い出の練習場が何者かに荒らされる事件が起こる。何かを計略している玲央と真武。二人の過去が、今明かされる―
今週からまるで新章が始まったかのような雰囲気。一稀がまぶしすぎる笑顔を振りまくる。これが元の一稀だというなら、そりゃ燕太も春河も心配するわ……。
季節は夏。夏休みを迎えた三人は、今までのピリピリした関係性がウソのような仲の良さを見せる。それもこれも一稀が明るさを取り戻したから。
久慈を下の名前で呼び、一緒にサッカーの練習をしようと誘う。久慈もその誘いや2人と仲良くできることが嬉しいらしく、好意的な態度を示すようになる。
「京アニの青春アニメ見ているのか?」というくらいキラキラ爽やかな三人だ。久慈の兄から連絡が入り、久慈が町を離れねばならないとふたりに告げると、希望の皿をあと一枚集めて久慈の兄を助けよう! と呼びかける。どれだけ良い子なのか。
しかしこの仲の良さ、何か変だ。白々しい。一稀の明るさが元に戻ったのだとしてもそれにしても、なんだか胡散臭く感じ。無理してないだろうか。何かウソついてないか。そんな不安がよぎるほどのキラキラっぷり。
一方、警察側の怜央と真武。彼らの秘密が今回やっと明かされた。あまりにも真武の顔色が悪いと思っていたら、彼は一度死んだ人間であった。科学技術庁長官によって埋め込まれた偽の心臓で、真武を完全に再現しているという。
怜央は、真武を正式に取り戻す為に画策しているのか? この謎が、一稀たちの今後にどのような影響を与えていくのだろう。怜央達が一稀らとまみえるのはいつになるのだろうか。
そして最大の謎、ケッピ。今回はサラとまさかのラブラブっぷりを見せつけた。そこはどこでつながったのか。サラ、相手は河童だぞ!? 大丈夫か?
カエル=最上級の侮辱、というけど「ケロ」って自分で言うよな。河童も「ケロ」っていうのか?
カワウソ側の“希望”と言われるもののシルエットはどうみてもケッピ。やはりケッピは敵側の人間で、一稀たちを騙しているのだろうか。ひとつの謎が解ける度、また新たな謎が生まれる……。
今週は劇中歌があった。「カワウソイヤァ」と「さらざんまいの歌」。先行完全版のダウンロードをしようか、とても迷っている。サラウンドトラックまで待ったほうがいいのだろうか。今週はゴミ掃除のときにかかっていた音楽も気になった。この作品の音楽が全体的に「ん?」と心に引っかかる。
でもイクニワールドは『少女革命ウテナ』からずっとそうである。音楽までめちゃくちゃこだわった世界。やはりアルバムまで待つべきか……。
そして、毎回驚かせてくれる燕太が最後に漏洩。なぜ今回燕太がセンターなんだろうと思ったらこういうことか……。最初に感じた違和感のひとつは、やはりここにあったのか。
来週つかの間の結束だった3人に何が起こるのか。見逃せない。
(文=三澤凛)
『さらざんまい』京アニみたいなキラキラがかえって胡散臭さを醸し出す…ケッピにさらに疑惑が生まれた七皿目レビューのページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、京都アニメーション、少女革命ウテナ、さらざんまい、幾原邦彦の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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