ラン・リウは今回のダー子たちのターゲットです。香港の女帝と呼ばれ財産も桁違いなんです。あのナポレオンが持っていたと言われる伝説のパープルダイヤを所持していますし。
正直ラン・リウには最初、違和感がありました。竹内さんって顔の印象からか冷たい女を演じても、肌の奥から陽の雰囲気が滲んでしまうんですよね。だからアイラインがきつめのラン・リウが感情を抑えていても、いまいち物足りないんです。でも物語が進むにつれ感情を爆発させ、喜怒哀楽を出し始めるんです。するとキラッキラして、すっごく魅力的でした。「これだーーー!」とつい膝を打ってしまいました。竹内結子さんも大口開けて豪快に笑う役が似合いますね。拳銃を二丁構えるシーンは必見ですよ!
一方、三浦春馬ですが、顔の良さが実に活きる設定でした。いや本当に美しいんです。あの目尻の皺がたまらんのです。プールシーンの程よい腹筋が、最高のごちそうでした。その上で筆舌にしがたい嫌な男を演じるのだから驚きです。頭が切れる最高のクズ! ぜひスクリーンで確かめてください。
なんと今回、ダー子、ボクちゃん、リチャード+五十嵐(いたのか!)というおなじみのグループに新入り・モナコが加わります。当初は、映画だからって新しい仲間なんていらないと思っていました。でも、結果的にモナコの存在があったから最高の映画になりました。ちなみに運勢編(映画公開に合わせてつくられた特別ドラマ)にもサラっと出ていますよ。
よく見るとあそこもここも仕掛けだらけだし、ドラマを観ていると「あ!」となる人たち、さらに運命編につながる人たちと、観ているだけでワクワクが止まらなくなります。ドラマの中でも毎回あった「コンフィデンスマンの世界へようこそ」から始まるのが、劇場で観られるなんて鳥肌ものですよ。そこからもう私たちはダー子の手のヒラで踊らされているんですけどね。それでも私も子猫ちゃんになりたい……。
「〇〇編」とつけばどこまでも作品続けられそうですよね。毎年の定番映画とならないですかね。長編ドラマでもいいです。ダー子たちがおっきなお魚を釣り上げる痛快な様を、これからも楽しみにしています。
(文=華山みお)
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