『インハンド』ドーピングは本当に悪なのか?これまでの常識が問われた第6話レビュー

 山下智久主演サイエンス医療ミステリードラマ『インハンド』。第6話がオンエアされた。

 正式に内閣官房サイエンス・メディカル対策室のアドバイザーとなった紐倉(山下智久)は、助手の高家(濱田岳)を連れて内閣府にあるSM対策室を訪れる。牧野(菜々緒)は対策室のメンバーに、紐倉と高家を紹介。網野(光石研)は早速、紐倉に相談を持ちかける。

 国民栄誉賞の授与が検討されている日本陸上界のエース・野桐(清原翔)のドーピング疑惑について調べてほしいというのだ。最初は拒否した紐倉だったが、高家の必死過ぎる頼みによって渋々受けることに。

 紐倉と高家、そして牧野は、ドーピング疑惑の真相を探るため、練習中の野桐に会いに行く。陸上界の異端児と言われるだけあって、レース前後に野獣のような雄叫びをあげたり、謎のダンスを踊り出すなど、謎めいた行動が多い野桐。変人な上に傲慢な性格で、紐倉にも執拗に突っかかる。

 そんな中、紐倉は野桐の”ルーティン”に目を付ける。そこからあることに気付いた紐倉は、さらに詳しく調べるため、野桐の高地トレーニングを観察するために高家を連れ出すが…。

 本話からインハンド第二部ということで、さぞ紐倉も心変わりしたのだろうと思ったら相変わらずの俺様マイペース。高家の苦労が偲ばれる態度が健在だった。

 今回から内閣の人間になったと喜ぶ高家、落語のように語って聞かせて紐倉を説得しようとしても全然話を聞いてもらえない。先週の心温まるエンディングは幻だったのか。白髪も増え、体も酷使して心労も絶えないけど、このコンビのやり取りが好きだから高家にはめげずに頑張ってもらいたい。

 そんな扱いの難しい紐倉が「面白い」と感じるくらいの変人が現れた。今回のゲスト・野桐だ。

 日本陸上のトップの野桐はこだわりが強く、愛想もない。しかしその目的のためにコツコツと練習を積み重ねる姿と徹底的なルーティンのこだわりが紐倉の興味を惹いた。変人度同士というのは分かり合うものがあるのか。

 そんな彼がドーピングをしているか否かが、今回の調査内容だ。しかし、スポーツ庁からは調査の続行を辞めるように言われる。野桐に興味を持ってしまった紐倉がそんな命令を聞くはずもなく、もちろん捜査は続行する。

 血液検査や尿検査では陰性だった彼のドーピング疑惑は、どう解明されるのだろうか。しかし紐倉は、ドーピングを悪だとは思っていなかった。

 ドーピング=悪

 それは誰もがもっている価値観だと思っていた。自分の力を薬によって強化する。それはズルではないのか。そう思っていた。

 しかし紐倉と野桐の言葉をくと、もしかしたらそう思い込んでいただけだったのかもと思わされた。

 もちろん、薬で強化するのはやってはいけないことだ。しかし、どんなに才能を持っていても、才能に見合った待遇が必ず受けられるわけではない。待遇の優劣は存在してしまう。何の設備も得られず、自力でトレーニングをする人と、整った環境で最大限のサポートを受ける人では体の強化に大きな差がでる。それはドーピングと何が違うのか。物理的なのは許されて、化学はダメなのか。

 言われてみたら、それを正しくなぜダメなのかと反論するのは難しいのではなかろうか。しかし、世界で戦う野桐が禁止されているドーピングを使用するのは、悪となってしまう現実がある。

 紐倉の調査の結果、野桐は遺伝子ドーピングをしているということが判明した。しかし、そのドーピングをした結果は悲しい後遺症を野桐にもたらした。

 善とは、悪とは何なのか。別の視点から見てみると、悪であると思い込んでいたものの結果が違って見えてくる。疑問を持つようになる。大きく価値観が変わえていくのは難しいかもしれないが、こういった疑問を投げかけていくのはとても意味のあることではなかろうか。

 さて、今回もラストに気になる単語が出てきた。今までは紐倉と高家ばかりにスポットが当たっていたが、メインキャラクターであるはずの牧野はどこか影が薄かった。いつも怒っている美人というイメージだった彼女が、嬉しそうに電話に出ている。男か? と思った矢先、「娘」という言葉が牧野の口からこぼれたのだ。

 娘!? あの牧野に娘がいる? 結婚していたのか!? さすがの紐倉も驚いたようだ。来週、そんな牧野の秘密が明らかになる。
(文=三澤凛)

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