押井守の新作に全面出資 AKIBAカルチャーズZONEも所有する「いちごアニメーション」とはどんな会社なのか?

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いちご株式会社公式サイトより

 押井守監督が原作、脚本、総監督を務める新作アニメーションの制作決定に驚きと期待。そして不安の声があがっている。

 2020年春から初夏頃、国内における放映・配信を予定するとされる新作の詳細は明らかになってはいないがリリースによれば「監督が10年間構想を重ねた意欲作」だという。しかもリリースでは、今回の制作に出資する新会社・いちごアニメーション株式会社が所有する「AKIBAカルチャーズZONEと本制作との連動」とも記しており、まさかアイドルものじゃあるまいななどと、皆の妄想が止むところを知らない。

 さて、この突然の新作発表と共に話題になっているのは出資企業である、いちごアニメーション株式会社だ。この聞き慣れない新会社に、いったいなんの会社なのかということも話題になっているのだ。

 プレスリリースでは、どういう都合なのか「特筆すべき資本関係、人的関係、取引関係に該当事項はありません」としている。実際、役員は重ならないが、同じ千代田区内幸町の帝国ホテルタワーに本社を置く、いちご株式会社のグループ企業とみられる。

 この会社は、国内では東証一部上場のいちご株式会社を中心とした不動産事業を主体とする企業。資料によれば親会社はシンガポールに拠点を置く投資法人・Ichigo Trust Pte. Ltd.(株式の48.9%を所有)となっており外資系企業とみられている。

 近年は太陽光発電事業を展開しているほか、富士通九州システムズとホテルAIシステムに関する展開を開始。また宮崎県宮崎市のバスターミナル併設型ショッピングセンター・宮交シティのオーナー企業でもある。近年は自社の露出にも積極的なのか、今年1月にはJリーグとトップパートナー契約を締結したことも報じられている。

 また興味を呼んでいるのは、同社が秋葉原の複合ビル・AKIBAカルチャーズZONEを所有していることを発表したこと。このビルは、かつてはラオックスが所有。その後2005年のジェイコム株大量誤発注事件で名前を知られたB・N・Fのハンドルネームで知られる個人投資家の小手川隆が購入したことで話題になった物件である。そこで登記簿見てみると、昨年の9月に三井住友信託銀行に信託されていることが判明。まだ、登記はなされていないが、最近になって、いちごアニメーションが取得したようである。

 今回、同社が新会社を設立し押井作品に出資した理由はいまだ明らかではない。ひとまず、作品の公開と共にその成否は明らかになるだろう。なお、16日15時時点で、いちご株式会社の株価は339円で前日比マイナス4円となっていた。
(文=昼間 たかし)

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