物語探索その40

『名探偵ピカチュウ』おっさん声でもピカチュウはかわいい!父子の絆とポケモンとの絆に涙必至!

 全世界共通でピカチュウの声は大谷育江さんボイス。それがおっさんの声で人語を話すという設定は最初聞いたとき、何を言ってるんだと思ったが、それが動いてしゃべるとなると話が変わります。もうかわいくてだめだ。その声とのギャップにモフモフの体、つぶらな瞳、キュートすぎる動き。全部かわいい。だけど猫かぶる時は大谷育江さんボイス! ずるい! かわいい!

 ストーリーも、元になったゲームに沿った話となっており、ポケモン映画として楽しみに来た大人も子供も楽しめる展開になっています。後半がちょっとバタついた印象もあるけど、ティムと名探偵ピカチュウが徐々に絆を深めていく様子は、最後の謎が解けるときの感動につながります。

 特に印象的だったのは、父の家に到着したティムが投函されなかった自分宛の手紙を発見し、自分の部屋が用意されていたことを知ったシーン。

 生きているときに言ってほしかった、と望んだ言葉を失った後に知るあのやるせなさや、幼い頃に好きだったピカチュウのベッドを用意してくれていた父の気持ち。それがラストシーンの伏線となって、最後のセリフ聞いたときに、ぶわっと思い出されて泣くしかなかったです。どちらも不器用なんですよ。

 最強のポケモンとして彼らの前に立ちはだかるミュウツー。『ミュウツーの逆襲』でも描かれるように、人間のエゴによって利用されるポケモンがいる問題が、この作品でも提示されます。

 相棒としてポケモンを選ぶのですが、その選択はどのように行われるのでしょう。特にライムシティではバトルもトレーナーも、モンスターボールもない街とのことです。その中で人間が人間の意志でそのポケモンをパートナーとして選ぶのかな。その際のポケモンの意志は? ペット的な感覚から始まるんですかね。

 作中でティムは成り行きの中でピカチュウと相棒となっていきます。コダックを相棒としたルーシー、ブルーを相棒としたヨシダ警部補など、ピッタリの相棒になるまでにどんな経緯があったのか……。それぞれの組み合わせに隠されたストーリーにも興味が尽きない世界でした。色々な物語が展開可能だろうし、これからも数多くの作品を生み出してもらいたいです。

 ライムシティ色々あって大打撃だろうから、今後は息子がどう頑張っていくんでしょう。ライムシティ以外にも独自に発展した街もあることでしょう。大谷育江ボイスに戻った『名探偵ピカチュウ』。その後のティム達がどうなったのか、興味深いポケモンの世界をまたのぞける日を楽しみにしています。

 帰り道に、久しぶりに「ポケモンGO」を起動しました。今は映画に出演したポケモン達の出現率が上がっているようで、映画館で出会ったポケモン達とたくさん遭遇できました。ピカチュウを肩に乗せて、いつもより一駅分歩いて帰ったんです。これからも様々なポケモンの世界を楽しめそうですね。
(文=華山みお)

『名探偵ピカチュウ』おっさん声でもピカチュウはかわいい!父子の絆とポケモンとの絆に涙必至!のページです。おたぽるは、人気連載映画アニメ作品レビューコンシューマーゲームゲームその他の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!