インタビュー&ルポルタージュ

元AKB48グループメンバー・北原里英インタビュー 「わたしの演技で観客を裏切らなきゃいけない」 女子の闇深き呪い『映画 としまえん』

 元AKB48グループ・北原里英の卒業後初主演作となる『映画 としまえん』が、2019年5月10日よりユナイテッド・シネマとしまえんほかにて全国公開される。

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 主演作の劇場公開を控えた北原里英に、女優の仕事を通して経験したさまざまな想いを語っていただいた。

――北原さんは、子供の頃からマンガやアニメが大好きだったんですよね?

北原里英(以下、北原) 昔はマンガがすごく好きだったんですけど、大人になってからは……。好きだったのは『ONE PIECE』や『名探偵コナン』でしたね。小学生の頃は「りぼん」を読んでいたので『神風怪盗ジャンヌ』とか。実はわたし、サブキャラのほうが好きなんです。『ONE PIECE』だったらサンジとかマルコ。『名探偵コナン』でも一番は平ちゃん(服部平次)なので。

――なるほど、サブキャラの方が感情移入しやすいんですか?

北原 たとえば、甲子園球場の高校野球なんかを見ていると、感情移入してすぐに泣いちゃいます。逆転ホームランとかのベタな展開も、確かに泣けるんですけど、1回戦であまり聞いたことのない出場校の打順も8番くらいの選手が、9回裏にバッターボックスに立つ瞬間を見ると、この選手の高校最後のバッターボックスが、この瞬間じゃないかと思ってしまって、もう泣けてしまって……。

 甲子園や駅伝は、大人になってから見るようになりました。子供の頃、お父さんがお正月になると家で駅伝を見ていたのですが当時はあまり興味がなかったんです。でも、今はお正月になると率先して駅伝を見ています。

――そうだったんですね。そんな北原さんが芸能界に興味を抱いて上京したのは、高校生の時ですよね?

北原 はい、もともとは女優になりたくて。まだ今ほど有名じゃなかった頃のAKB48のオーディションに参加したら合格したんです。上京する以前は、芸能界を目指しているような友だちはそんなにいなかったと思います。ただ、モーニング娘。世代だったので、モー娘。のオーディションを受けた子はいました。

 もうとにかく、女優には小学生の頃から憧れてましたね。テレビっ子だったので、テレビの中の世界に入ってみたいなと漠然と思っていて。その当時、歌手になればテレビに出られるんじゃないかと安易に考えていました。でも、歌が下手だったことに気づいて……(笑)。これじゃ、なれないなと。友だちに歌の上手い女の子がいたんですが、その友だちのようには歌えないし。そこで改めて、女優になりたいなと。

――女優を目指して以降は、マンガやアニメからは少し離れて、映画を観る機会も増えていったんじゃないですか?

北原 その頃は、今観ているようなコアな映画の存在すらほとんど知らなかったんです。電車に乗って名古屋駅前までいかないと映画館はなかったし、最寄り駅も車で10分くらいのところだったので……。

 でも、中学生の時にダイヤモンドシティ・キリオ(現イオンモール木曽川)ができたんです。駅までは自転車で15分くらいかかるんですが、そこから数駅電車に乗れば行けました。それまでカラオケボックスくらいしか行くところのなかったわたしたちが、新たなものを手に入れたということで毎週末行ってましたね。その頃は、本当に有名な映画ばかり観ていましたよ。『タッチ』とか『いま、会いにゆきます』とか、『どろろ』も観ましたね。

――北原さんの生まれ育った愛知県一宮市に隣接する岩倉市で僕は育ちました。なので、その辺りは当然理解できます。僕らの時代は、名古屋駅西口に映画監督の若松孝二が運営する「シネマスコーレ」がオープンしました。その映画館のおかげで単館系の作品を観ることができて、若松監督の人脈からさまざまな映画人との交流も持てました。

北原 上京して初めて岩倉の方にお会いしました! 岩倉高校の制服が可愛いって当時話題になってましたよ。わたしは東京に来るまで単館系の映画や、白石和彌監督が師事されていた若松監督の作品も知らなくて。

 AKB48の頃は振り付けの動画を確認するために、ポータブルのDVDプレイヤーが必需品だったんですよ。そんな時、DVDプレイヤーでメンバーの子が『冷たい熱帯魚』を観ていたんですね。とてもショッキングなシーンがいっぱいで。それまでのわたしはグロい描写が苦手だと思い込んでいたんですが、その作品を知って以来、園子温監督の作品を観るようになりました。

 一番好きな作品は『Strange Circus 奇妙なサーカス』。あの作品は見事なまでに伏線を回収していくのが好きです。なので、園監督演出のドラマ『みんな!エスパーだよ!番外編~エスパー、都へ行く~』に配役された時はうれしかったですね。

 撮影中、監督の奥様である女優の神楽坂恵さんと、楽屋で二人きりになったことがあるんです。その頃のわたしは人見知りが激しく、監督の作品からもさまざまな影響を受けていたので、これは緊張するんじゃないかと思って。そうしたら気さくに話しかけてくださったので、いろいろな相談にも乗ってもらいました。すごく優しくしていただいたんです。

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