『キャロル&チューズデイ』チューズデイの性格は災いを呼ぶか?依然として謎の奇跡の7分 第3話レビュー

2019.04.25

TVアニメ『キャロル&チューズデイ』公式HPより

 全世界の音楽を愛する人に捧げる、2人の少女が起こした奇跡の物語。第3話『Fire and Rain』が放送された。

 キャロルとチューズデイの前に突然現れた男・ガス。自称敏腕マネージャーのガスは「お前らには才能がある」と2人のマネジメントを買って出る。では、どうやってキャロル&チューズデイを売り出すのか。

 時代遅れのアイデアばかりのガス。そこでAIプログラマー・ロディの「大物DJにフィーチャリングされる」というアイデアが決まってしまう。ロディのコネで、キャロルとチューズデイは人気絶頂のDJアーティガンに直接売り込みにいくのだが…。

  恒例のガスのナレーションから始まる物語。途中で自分で「俺だ」と言っているので次週以降またちょっと変わるのだろうか。 

 「お前たちのマネージャーになってやる」と豪語するガス。冒頭で語られる奇跡の7分間について口にする声色がとても優しいので、彼もその場に立ち会ったんだろうと考えられる。彼はキャロル&チューズデイのマネージャーとしてどんな働きを今後していくのか。

 とりあえず今週は有能なマネージャーというよりは、どちらかというとポンコツっぷりを発揮していた。wikiによると(火星に移住して50年経ってもあるwikiすごい)彼が手掛けてヒットしたのは一組だけ。「ジャスティンとタローをピコらせたのは俺だ!」と豪語するも、どうも胡散臭い。だけどキャロル&チューズデイを売りたいという熱意だけは伝わってくるので、どうも憎めないのである。 

 そんなガスとの出会いにより、物語が進み始めるキャロルとチューズデイ。グルグルと回る洗濯機を眺めながら「なんだか私たちみたい」と、その想いからまた新しい曲を作り始める。

 今週の新曲は「Round & Laundry」。

 「ブンブン唄う」という歌詞とメロディがかわいらしい曲だ。コインランドリーでリズムを取り始めた際に、真ん中にいたお兄さんが一緒にノリだす部分や、日常の中で曲作りに没頭する描写がMVみたいでめちゃくちゃかっこいい。

 1クールの中で歌われる楽曲が20曲入ったアルバム「VOCAL COLLECTON Vol.1」が、7月10日に発売されることが発表されているので、1クールが終わるまでにまだ発表されていない曲があるのだと思うと、オンエアが毎週楽しみだ。

 そんな新曲をひっさげて、大物DJアーティガンの元に向かうふたり。しかし、大物アーティストが無名のふたりの曲など聞くはずもなく、けんもほろろな対応をされてしまう。

「その曲はありきたりで単純で聞くに堪えない代物さ。」

 まだどんな曲か聴いてすらいないふたりの曲を前に、そう言い捨てるアーティガン。その言葉に切れたチューズデイは楽譜に火を点け、ボヤ騒ぎを起こす。

 切れたチューズデイは何をしでかすか分からない子……。あまりに突飛な行動だっためキャロルもアーティガンもポカンとするしかなかった。今後この性格が災いすることがありそうだ。アーティガン家を逃げ出したふたりは「いつか絶対に見返してやる」と吠えるのであった。そしてボヤ騒ぎが報道されているシーンが映っていたが、これも次週に何か影響を及ぼすのだろうか……。

 キャロル&チューズデイのふたりとは別軸で動いているアンジェラの動きも見逃せない。クセの強いタオに翻弄されまくっているアンジェラ。今までは気に入らないマネージャーは外してくればよかったけれど、自分の今後を左右する歌手デビューはママの悲願でもある故突っぱねることもできない。

 アンジェラの歌声と、タオの作る曲。こちらの完成も楽しみである。アンジェラとキャロル&チューズデイのふたりの出会いはいつ、どんな場面で起こるのだろうか。

 まだまだ物語は大きく進まない。奇跡の7分はだいぶ先になりそうだ。
(文=三澤凛)

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