平成のアニメとゲームを彩ったBUMP OF CHICKEN……その魅力と功績を振り返る

 毎回新たな情報がもたらされる際はかなり驚くのですが、私が最も驚き、そして嬉しかったのは、羽海野チカ先生の漫画『3月のライオン』とのコラボが発表されたとき。

 まだこの時はアニメ化などが決まっているわけではない状態での発表でした。『ハチクロ』が好きだったので、『3月のライオン』は連載開始からずーっと追っていた漫画でした。大好きな大好きな物語に、同じようにBUMPのメンバーが共感し、その物語のための音楽を作ってくれる。大好きと大好きがかけ合わさった“ファイター”という最高の1曲は、その後のアニメ化でも使用されました。アニメ化に合わせてもう1曲、“アンサー”という曲も生まれました。どちらも『3月のライオン』の世界観をさらに魅力的にしてくれる曲です。

 前に連載で3月のライオンの聖地巡礼もしました。月島に行くときはお供に絶対“アンサー”と“ファイター”が一緒です。

 そして、平成も残すところあとわずか……となった2018年。2017年から始まったツアーPATHPINDERの終了を皮切りに怒涛の新曲タイアップラッシュが始まりました。

 ツアーのオーラス(になるはずだったさいたまスーパーアリーナ)のアンコールで「まだメンバーにも聞かせていない曲がある」と弾き語りで藤くんが歌ったのは、アニメ『重神機パンドーラ』のエンディング“Spica”さらにオープニングの“シリウス”でした。

 その2曲のタイアップ発表の直後には、スマートフォン向けアプリ『妖怪ウォッチワールド』のCMソング“望遠のマーチ”。ベストセラー小説が原作の映画『億男』の主題歌に“話がしたいよ”。メンバーが大ファンであり、名作としてアニメ化が待望されていた『からくりサーカス』のオープニングテーマに“月虹”。ロッテ創業70周年記念スペシャルアニメーション『ベイビーアイラブユーだぜ』に“新世界”。恐らく、平成最後のタイアップになる日曜ドラマ『グッドワイフ』主題歌“Aurora”……と、息もつかせぬ間に新曲が発表されていきました。

 発表はされるものの音源の発売が無くてヤキモキしましたが、つい先日新アルバムの発売とツアーが発表され、令和になってからの彼らの音楽活動も活発に続いていくことを予感させてくれているようで嬉しい限りです。

 BUMP OF CHICKENというバンドが生まれ、数々の名曲を生み出し駆け抜けた平成という時代。あなたの好きな作品の主題歌だったり、何気なくみていたCMソングだったり、街頭で耳にして顔を上げた曲もあったかと思います。

 今まで「ああ、天体観測ね」と思っていた人も、よかったら一度彼らのほかの音源にも手を触れてみてください。

 いつかどこかで自分が体験したような気持ちが音と、歌声に乗ってあなたの心に届くかと思います。 

 本当に、どの曲も全部おすすめです。

 平成も、そして令和もBUMPの曲がたくさんの方の耳に届きますように! ライブもアルバムも、これから生まれる新曲も楽しみ!

 これからもずーーーっとずっと大好きです!
(文=華山みお)

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