「I beg you」(Aimer) 官能的な楽曲に込められた魅惑的な歌詞と艶かしいリズムが構築する世界観が美しい!

 9度目まして、ひよっこライターのぬぬこです。

 明けましておめでとうございます。

 2019年の目標は、引きこもり体質を改善すべく「ちゃんと外に出る」にしました! 今年も、リスナーによるリスナーのためのリスナーのアニソンレビューをよろしくお願いします。

 新年1本目のレビューはこちら。2019年1月9日に発売日されたAimerの16枚目のシングル「I beg you/花びらたちのマーチ/Sailing」より「I beg you」です。

 今回レビューする「I beg you」は、劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel] II. lost butterfly』の主題歌で、2019年1月12日より公開されています。

 作詞、作曲は梶浦由記さんで、TVアニメ『.hack//SIGN』や『舞-HiME』、『魔法少女まどか☆マギカ』などでご存知の方もいるのではないでしょうか。わたしはSee-Sawのイメージが強く、『機動戦士ガンダムSEED』のエンディングテーマ「あんなに一緒だったのに」は当時、大流行した記憶があります。

 今作の「I beg you」は、エキゾチックな雰囲気にイントロからゾクゾクしました。混沌としつつも完成された世界観があり、Aimerの歌声の魅力と相まってすぐに引き込まれます。

 官能的なスネアの音が色っぽく響く中で、ベースラインもその妖艶さを強調します。ギターやベースのサウンドに、エロい!かっこいい!と感じたことはありますが、ドラムのサウンドを艶かしいと感じたのは初めてのことです。普段はギターの音ばかり追っかけてしまうのですが、リズム隊の魅力がわたしをつかんで離しませんでした。

 また、歌詞についても触れておきたい魅力があります。

 ひとつに溶けてしまいましょ
 憎しみも愛情もむしゃむしゃと
 頬張ってしまいましょ
 混沌の甘い甘い壷の中で

「有象無象」「混沌」「雷鳴」「惨憺」といった日常会話に使うことが少ない熟語が並ぶ歌詞の中で、「むしゃむしゃ」という擬音語が出てきたことに驚きました。「むしゃむしゃ」というと、子どもが食事をとっているような雰囲気や、飾らない粗野な食べ方を想像しませんか?
そんな日常的な言葉が官能的な楽曲の中で違和感なく溶け込んでいます。歌詞と音をつなぐ歌声がAimerだからこそ、そうさせるのでしょう。

 怯えた小鳥は
 さよならなんて言えなくて
 愛を請う仕草で黙り込んで
 つつましいつもりでいた
 lie, lie, it’s a lie, not a lie, もう辛い
 散々傷ついて
 やさしいせかいに誰だって行きたいわ

「lie, lie, it’s a lie, not a lie, もう辛い」の英詞に日本語が混じっている部分ですが、繰り返されるlieと辛いで韻を踏んでおり、異なる2種類の言語をまるでひとつのもののように、ひと息で流れるように歌い上げています。

 曖昧に笑うから
 会いたいと思うのよ
 I know you’re here to stay with me
 愛されていたいだけ

 ここは歌い出し全てが

・曖昧
・会いたい
・I
・愛されて

と統一されており、「曖昧」と「会いたい」は4音すべて母音が揃っています。

 今作の歌詞はヒロインの心情を描いているため、歌詞をじっくり読み込んでいる方も多いと思います。ぜひ、美しい世界観を作り出すひとつの要因である、流れるような耳触りのいい歌詞にも耳を傾けてほしいです。

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