華山みおの物語探索 特別編その2

『ブラック・ジャック』(手塚治虫)未完の大傑作を改め読んで知る“医療”とは、生きるとは、人間とは?

 なんと、物語探索も連載が始まって20回目を迎えたそうです。

 もう20回かぁ……毎回興味深い作品に触れさせていただき、それらを自分の言葉で感想を綴るというのはとても難しいですが、とても面白いです。

 この連載を始めたことで、物語への向きあい方も少し変わったような気がします。前は個人で楽しむことが主でしたが、今は自分がどんなところに心を動かされ、それをどんな言葉に置き換えれば人に伝えられるのか、と「伝える」ことを意識するようになりました。

 今後も色々な作品と出会って、心を動かされた感動を、みなさんに伝えられたらいいなと思います。

 さて、そんな感慨に耽りながら今回は物語探索の特別編です。特別編ではまだ手に取っていなかった未読の名作に触れていきます。

 今回は『ブラック・ジャック』! 前回の『火の鳥』に続き、漫画の神様と呼ばれる手塚治虫先生の不朽の名作のひとつです。

 あらすじはこちら(公式サイトより)。

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 無免許の天才外科医であるブラック・ジャックが活躍する医学ドラマです。

 ブラック・ジャックは、天才的な外科手術の技術を持ち、死の危機にさらされた重症の患者を、いつも奇跡的に助けます。しかしその代価として、いつも莫大な代金を請求するため、医学界では、その存在すらも否定されています。

 人里離れた荒野の診療所に、自ら命を助けた助手のピノコとともに、ひっそりと暮らすブラック・ジャック。

 彼の元には、今日も、あらゆる医者から見放された患者たちが、最後の望みを託してやってくるのです。
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 お前、これも読んでなかったのか……と言われそうな程に、誰もがその名を聞いたことがある『ブラック・ジャック』。はい、お恥ずかしながら原作をきちんと読んだことはありませんでした。

 私の持っていたブラック・ジャックの知識はこの程度です(´・ω・`)

・闇医者らしい
・めちゃめちゃ腕がいいらしい
・しかし、治療を依頼すると法外な値段を要求するらしい。
・ピノコという女の子がいる

 今回読んだ1巻(※文庫版)では概ね上記の内容で間違っていなかった……! 一度も原作を読んだことがない人間でも、この基本内容が知れ渡っているというのってよく考えたらすごいですよね。TVアニメ化など、メディアミックスも多く行われていて、年代を問わず愛されているのが分かります。

 実は私、ドラマ・映画での医療モノ作品が大の苦手なんです。何が怖いって、手術シーンの描写!! 昨今はどんどん描写がリアルになっていて、人体がパカーって開かれて臓器のアップもバンバン映りますよね。あれを見ると私が手術受けてるわけじゃないのに、なんかお腹が痛くなってきちゃうんですよね。だからそのシーンだけ直視できません……。でも漫画ならいけるかな? と思ったら、手塚先生の手術シーンもリアルでした。臓器~( ;∀;)

 患部の描写をなんとなく指で隠しつつ、チラチラ見える描写の細かさに脱帽です。

 手塚先生の漫画って、デフォルメはされていても雑じゃないんですよね。描かれているもの自体に熱量がギュっと詰め込まれているから、こういった医療物だと説得力が特に増すというか。

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