徹頭徹尾HEAVY METAL!!

HELLHOUND新譜リリースインタビュー!徹頭徹尾オールドスクール・メタル!!「老害と言われようと、誰かが続けなくてはならない。その決意表明だ」

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──メタル・レジェンドの魂は8人分描かれていますが、それぞれ解説して頂けますか?

CF:前列は左から、コージー・パウエル(RAINBOW、MSG他)、ロニー・ジェイムズ・ディオ(RAINBOW、DIO他)、レミー・キルミスター(MOTORHEAD)で、真ん中の3人は、クリフ・バートン(METALLICA)、スコット・コロンバス(MANOWAR)、マーク・リアリ(RIOT)だ。後列はゲイリー・ムーア(THIN LIZZY他)とフィル・ライノット(THIN LIZZY)。やっぱりこの2人のコンビは最高だからさ! 本当なら、他にもジョン・ロード(DEEP PURPLE他)やランディ・ローズ(OZZY OSBOURNE)、カール・アルバート(VICIOUS RUMORS)、クリス・オリヴァ(SAVATAGE)…などなど、もっともっと描きたかった。でも、いかんせんスペースの都合もあるからな。ここに描ききれなかったレジェンド達の姿は、みんなのイマジネーションで補ってくれるとうれしいよ。

──ちなみに、歌詞ブックレットに掲載されている“師”“侍”“撃”“源”という漢字は、それぞれ曲名と呼応しているのですか? “師”は表題曲、“侍”は「Requiem For Warrior」でしょうか…?

CF:へ~そういう見方も出来るんだ! でも、これは各メンバーの“HEAVY METALパート・ネーム”を表している。俺──Crossfire(vo,g)は“Hystericpreacher”だから“師”、Lucifer’s Heritage(g)は“666 Strings Samurai”だから“侍”、Blackwind(b)は“Bleeding Sniper”だから“撃”、そしてMountain Kingは“The Battery”だから“源”ってね。このアイデアはLED ZEPPELINが4枚目のアルバム(’71年『LED ZEPPELIN IV』)でそれぞれのメンバーをシンボル・マークで表していたのにインスピレーションを得たんだ。ガキの頃から、それって凄くクールなアイデアだと思っていたし、自分達のバンドだとしたら「どうすれば良いかな?」って考えた時に、漢字を使おう……って閃いたのさ。そうすることで、自分達が日本人であるというアイデンティティも同時に表現することが出来るからね。

──今作には、女性コーラスやピアノなどが導入されていて、アルバム全体として楽曲スタイルがさらにヴァラエティ豊かになっていますね?

CF:そうだな……それについては、さっきも言った“心の旅”について話さなければいけないな。前作から今回に到るまでに、俺は人生で様々なことを経験した。プライヴェートでも音楽面でも、最高なことや最悪なことを、本当に色々とね。でも、俺の人生は常にHEAVY METALと共にあり、勿論それは“バンド活動”ってのと密接に結び付いている。ただね──何でもそうだろうけど、“バンド活動”だって長く続けていればいるほど、色々と困難に直面するんだ。これまでの人生を全否定されるような、心をズタズタにされるようなことにも……ね。

 そうなって思い悩んでいる時、偶然、PUBLIC IMAGE LTDの『METAL BOX』(’79)ってアルバムを耳にする機会があってさ。それまでにも何回か聴いたことがあったんだけど、今ひとつピンとこなくて、「ジョン・ライドンって、SEX PISTOLSのあとに何でこんなガラっと違う音楽をやったんだろう?」って思っていたんだ。でも──きっと彼は、ジョニー・ロットンとしてのそれまでのSEX PISTOLSのイメージや固定概念を全て叩き潰し、自分が真に求める音楽を追求したかったんだろうなぁ…って、急にスッと心の中へ入ってきた。きっとそれって、SEX PISTOLSや他のパンク・ロッカーが声高に叫んでいた“デストロイ”って思想そのものだな……って気付いた時は、本当に衝撃を受けたよ。パンク・ロックの象徴的な思想を貫くために、自分の中にあるそのパンク・ロック自体を叩き潰すなんて──凄い事だな……ってね!

 そして、それを自分に置き換えた時に思ったんだ。「俺はこれまでのHELLHOUNDや“ミュージシャン=Crossfire”としてのイメージに囚われ過ぎていたんじゃないか?」ってね。だとしたら、俺が“デストロイ”すべきは、これまで自分が囚われていたイメージや固定概念だ! バンド活動を通じて経験したことを、自分達の“実績”って言葉に置き換えちゃうとさ──短絡的には達成感を感じることが出来たりするんだろうけど、それって実は、自分達の伸びしろや可能性を自分達で狭めてしまうことになるんだよ。だって、“実績”としてあることを、また繰り返すのは停滞なワケだから。

 でも、それを単なる“思い出”だと考えたら、またその素晴らしい思い出に向かって頑張れるだろ? だから、俺はそう思うことにしたんだ。HEAVY METALは俺の人生そのものであって、それを捨てて生きることは出来ない。だからもう一度、自分の愛するHEAVY METALという芸術にピュアな心で向き合おう…って決めたのさ。それが今回の作品の豊かさにつながったと思う。音楽的なヴァリエーションは広がったけど、実はHEAVY METALとしてさらに一歩深い領域へ踏み込めた……と実感しているよ。

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