コミケでの死者第1号にならないために……ベテラン参加者も恐れる「今年の夏コミは灼熱地獄」

2018.07.29

※イメージ画像

 前代未聞の酷暑に、全国で熱中症とみられる症状で救急搬送される人が後を絶たない。まだまだ夏が続く中、開催に向けて不安が高まっているのが「コミックマーケット94」である。

 前回、国内で気温が40度を超えたのは2013年の8月。この年の夏コミでは、会場に集まった参加者の熱気で展示会場の天井に雲ができる、いわゆる「コミケ雲」が発生して話題となった。今年も同様の現象が見られるのではないかともささやかれている。つまり、今年の夏コミは、これまでの夏を耐えしのいできた参加者でも、熱中症で倒れる危険があるということだ。

「夏コミは暑さに加えて、人の多さで空気の流れがまったくなくなることがあります。十分に熱中症対策をして、自分は大丈夫だと思っていた参加者でも、倒れてしまうことがあるんです。これまで、さまざまな事件が起こってきたコミックマーケットですが、幸い歴史で会場での死者は1人も出ていません。でも、今年の夏は本当に注意しないと、全員がコミケでの死者第1号になってしまう危険をはらんでいます」(コミケ関係者)

 例年にない暑さが予測される中で、コミケを運営するコミックマーケット準備会では、繰り返し熱中症への注意を呼びかけている。また、多くの参加者はSNSなどを通じて、熱中症対策をした上で参加することを告知している。慣れた参加者であっても、今年は例年以上に覚悟を決めて「出撃」する必要があるだろう。

 ただ、その一方で、あまりの酷暑で参加者が減少するという声もある。

「近年のコミケでは、雨が降ったり悪天候だと参加者が減少する現象が繰り返されています。同人誌ショップや通販が充実したことで、何がなんでもとコミケに参加してまで本を手に入れる必要がなくなったためでしょう。今回も、酷暑が理由で参加者は減ってしまうのではないでしょうか。当日の売上が減るわけですから、出展サークルや企業にとっては、ちょっと痛い夏になるかも知れません」(別の関係者)

 あまりの酷暑に加えて、〆切に向けた修羅場に突入しているサークルも多いのか、SNS上では「コミケは夜にやろう」とか「秋に移そう」などという後ろ向きなツイートも散見されている。

 とにかく暑いことはよくわかった。今年のコミケは死なないことを第一に考えて、頑張って並びたいと思っている。
(文=是枝了以)

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