『Mardelas III』メンバーが各キャラクターに扮した仁義なきコンセプトアルバム!「Mardelasは4人それぞれに強い個性があって、それが売り」

『Mardelas III』メンバーが各キャラクターに扮した仁義なきコンセプトアルバム!「Mardelasは4人それぞれに強い個性があって、それが売り」の画像1左から本石久幸(b)、及川樹京(g)、蛇石マリナ(vo)、弓田秀明(ds)。

 国内のハード・ロック/メタル・シーンを牽引する4人組、Mardelasがサード『Mardelas III』をリリースした。ベーシストを交代しての初アルバムで、何とこれがMardelas流“仁義なき世界”を舞台としたコンセプト・アルバムとなっている。蛇石マリナ(vo)、及川樹京(g)、弓田秀明(ds)に加え、新加入した本石久幸(b)も含め、メンバー全員が実名で物語の登場キャラクターに扮するという仰天アイディアなど、注目のニュー・アルバムについて、蛇石&及川にたっぷりと語ってもらった。

──新作について語ってもらう前に、まずはベーシスト交代の件から。前任のhibikiさんの脱退、後任の本石さんの加入の経緯について教えてください。

及川樹京(以下、及川):hibikiの脱退については、簡単に言うと方向性のちがい……でしょうか。彼の本心は、本人に訊いてみないと分かりませんが。後任のもっさん(本石久幸)は、もともと自分と同じバンド(SCREAMING SYMPHONY)で活動していたベーシストで、最初は「いいベーシストいたら紹介してくださいよ~」とお願いしていたんです。でも、なかなか求めるレヴェルのプレイヤーが見つからなかったので、自分からすると、素性も(ベースの)腕も分かっている彼に、サポートからお願いすることになりました。

蛇石マリナ(以下、蛇石):hibikiとは今でも一緒にイヴェントをやったり、交流はあるので、つまらない仲たがいではないです。彼は忙しいバンドを色々掛け持ちしていて、バンドのスケジュールが組み辛くなっていたのも事実なので、いま思うと、脱退は必然だったのではないでしょうか。その後オーディションを行ない、沢山の方とスタジオに入りましたが、hibikiと正反対のタイプである本石が、「最もバンドに合う」とメンバー満場一致し、サポート期間を経て加入に到りました。もともと樹京と同じバンドにいたので、素性もハッキリしていましたし、その辺の安心感があったのも大きいですね。結果的に、新作で“素性の知れないキャラ”になりましたけど(笑)

──新作『Mardelas III』はオリジナル・ストーリーを下敷きにしたトータル・アルバムとなっていますが、このタイミングでこれをやろうと思ったキッカケは?

蛇石:実は、こういったコンセプトの曲は、“魔界都市新宿歌舞伎町シリーズ”としてファースト・アルバム(’15年『Mardelas I』からずっとあったんです。ファーストの「D.D.C.」や、セカンド『Mardelas II』(’16)の「D.G.L.」、他にも新宿で飲んでいる女という設定の曲「Cheers!!」や、会場限定シングルに収録されている「Jaywalker」などもそうですね。

 そういった舞台を背景に、今回のような世界観が確立されたのは、セカンド収録の「蛇に牡丹」いう曲によってでした。“演歌ブルース・ロック”と言いますか、ロックと演歌が好きな私の趣味が存分に反映された曲調で、“刺青”をモチーフに極道の男との泥沼恋愛をテーマにしています。セカンドはとてもヴァラエティに富んだアルバムに仕上がっていますが、その中でも特に「Mardelasにしか出来ない曲だ」と評価をいただいたと思っています。そして、本石の加入が最終的な決定打となりましたね。ヒットマンの役は、このバンドに限らず、このシーンにいるミュージシャンの中でも、彼にしか出来ないと思いましたから(笑)

──コンセプトのストーリーを考えたのは?

蛇石:私が考えました。

──歌舞伎町を舞台にした裏社会モノということで、人気ゲーム『龍が如く』を思い出しました。ただ、オープニング曲「Mardelas the THIRD」を聴くと、『ルパン三世』も入っていますよね? また、登場人物の相関図の緻密さと複雑さは、いわゆる“海外ドラマ”的だとも思いました。それぞれ参考にしたり、イメージしたということはありますか?

蛇石:感じていただいたエッセンス、その通りです。紅一点のバンドとなると、どうしても女性ヴォーカルが大きく前に出て、そこにだけスポットが当たりがちになりますが、このバンドはそうしたくないんですよね。4人それぞれに強い個性があって、それが売りですから。そう考えた時に、『ルパン三世』の構図が理想的かつ、“3”枚目(のアルバム)というタイミングもあって、今しかないと思ったんです。MV内に登場する、らーめん弓ちゃんの前の通りの道路名もそこにかけ、“三世通り”になっています。ちなみに、道路番号は(アルバムの)発売日ですね。

 複雑なストーリーの組み方に関しては、私が海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の大ファンでして、その辺りの影響が強くあると思います。ファンタジーよりもヒューマン・ドラマの要素が強いドラマなので。

──メンバー全員が物語の登場人物となり、しかも実名がそれぞれキャラクター名にそのまま採用されているのはユニークだと思いました。これも蛇石さんのアイディアですか?

蛇石:そうです。本石が加入した時点で、このコンセプトをやるにあたって欠けていたピースがそろったと思いまして、それぞれの個性を活かしたキャラクターを描きました。それぞれの性格の延長線上にあるので、本人たちにも気に入ってもらえたようで良かったです(笑)

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もっさんと樹京くんの別バンド!

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