『ひどいことしないで』(ZUKI樹) 美少女凌辱の酷道をひた走るベテランの珠玉の一作! 酷すぎる痴漢に遭うJCが可哀想すぎて興奮する……

『ひどいことしないで』(ZUKI樹) 美少女凌辱の酷道をひた走るベテランの珠玉の一作! 酷すぎる痴漢に遭うJCが可哀想すぎて興奮する……の画像1ひどいことしないで』(ティーアイネット)

 出版元の作品紹介に「美少女凌辱の酷道をひた走るベテラン」と書かれていた、ZUKI樹の新作『ひどいことしないで』(ティーアイネット)。酷道とはすなわち、「酷い状態の国道」のこと。異常な隘路だとか「落ちたら死ぬ!!」なんて看板が立っている道が、それであります。

 とにかく、ロリが酷い目に遭う作品で定評のあるZUKI樹氏ですが、その持ち味は肉体的にだけでなく、精神的にもロリを責め苛もうとする黒い欲望なのであります。すなわち、初見では「うわ、エロマンガとはいえ、これはヤベえよ」と感じさせ、二周目くらいから、ようやく落ち着いて実用に使うことができる。それくらい強烈な酷いことばかりが描かれているのであります。

 今回、収録されているのは『Please don’t touch me.』『少女デッサン』の中編2作品と、短編『戸締りはご用心』。とりわけ「いくらなんでも、可哀想すぎる」感があるのが『Please don’t touch me.』であります。

 この作品に登場するのは、二人のJC。真面目なJC・まなは、大人しい友人の由香から、毎日電車で痴漢に遭っていることを相談されます。それを知った、まなが痴漢を捕らえようとしたことで、二人揃って逆襲の痴漢レイプに遭ってしまうというのが本筋の物語。痴漢といいながら、JC相手に堂々と本番をキメても、まったく誰も気づかない路線の民度の低さは恐ろしいワケですけど、なにより二人のヒロインが家庭的に不幸であることをじっくりと描いていることで、作品の闇がとても深くなっているんです。

 由香はなにかの事情で家を引っ越したのですが、親を説得して同じ学校に電車通学をしているのです。そして、親に痴漢被害を訴えても「あんたみたいな子供を触って誰が喜ぶのよ」「そうやってさぼろうとして」と一蹴されてしまいます。

 まなのほうは、父親が死んで以来、母親は精神的に不安定になってしまったのか、常に誰か男を連れ込んでいるのが日常。そんな母親を侮蔑するあまりに、真面目に生きなくてはと気を張っているという具合です。

 そこで、さらに闇が深いのは、そうしたヒロインの不幸な実情を描きながらも、痴漢は、そんなことは知らず、ひたすらに捕まえられかけて、ムカついたことを原動力に襲ってくるということ。

 わかるでしょうか。天災や不幸な事故というものは、なにも個人に非がないのに襲いかかってくる理不尽なもの。その理不尽さゆえに、悔しさや悲しさ、世の不条理を感じるのです。この痴漢はまさに、災害みたいなもの。いくら家庭的に不幸でも、崩壊には至らない人生ギリギリのところで耐えていたのに、完全に「人生オワタ」まで、たたき落とされてしまうワケであります。

 そこが可哀想すぎて、見ていられない……。最初に読めば、そんな心情が湧いてくるでしょう。でもね、次第にその可哀想さになぜか黒い興奮をしてしまう。ああ、なんて人間は罪深くて気持ちいい生き物なのだろう。そんな複雑な気持ちで実用性が捗る一冊でありんす。
(文=ピーラー・ホラ)

※画像の処理は編集部によるもの

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