いったいどこで問題が?「ふともも展」「百合展」中止で見えた“論争の惨状”

 ホントに、これが大きな社会問題なのだろうか。

 大型ショッピング施設・丸井(マルイ)が池袋店で開催予定だった「ふともも写真の世界展」「百合展2018」が、相次いで中止になり大きな論争となった。どこで論争になったかといえば、主にTwitterで、である。

 ひとまずは、経緯を整理しよう。

 最初に中止になったのは3月9日から開催予定だった「ふともも写真の世界展 2018」。これが中止に至った理由は「大型商業施設に相応しくないイベント」だとして電話やメールで苦情が寄せられたため。

 このイベントの会場として予定されていたのは、池袋マルイ7F特設会場店内の「ヴィレッジヴァンガード」。そんないろんな人が出入りするフロアで開催すべきでないという苦情に対し、丸井は検討を重ねた上で中止を決めた。

 これで煽りを受けたのが「百合展2018」だ。

 この展示会は、いわずと知れた、妙なものばかりを並べている雑貨と本の店「ヴィレッジヴァンガード」主催で今回が3回目となるものだったが、その出展者の中に「ふともも写真の世界展 2018」の写真家が含まれていた。そこで、丸井は整合性がつかないのではないかとヴィレッジヴァンガードと協議。ヴィレッジヴァンガードが全員が参加できないならという意向を示したため、中止が決定。のち、ヴィレッジヴァンガードは別会場での開催を決めた。

 一連の騒動は一部のメディアで報じられたが、もっともにぎわったのはTwitterであった。そこでは、中止を批判する声や中止に安堵する声。そして、罵倒の嵐が幾重にも重なっていた。

 しかし、それらはなんら具体的なものではなかった。関係者によれば、今回の中止に至った理由は、会場である丸井や主催者の意向が大きく働いたという。

「主催が企業という形のため、出展者は出店料の出費を抑えることができる。出展者に優しいイベントだったはずです。それってすなわち主催者の意向次第でイベントの生殺与奪が握られているということだったんですね……」(事情を知る関係者)

 実際、直接電話やメールで苦情があったのが事実。それに簡単に応じた丸井にも責任の一端はあるだろう。けれども、一連の流れでどうしても解せないのは中止に憤る人々だ。「フェミが~」などの定番の言葉で、Twitterに批判の文字は羅列されるけれど「ならば、出展者のために会場を探そう」といった動きもなかった。何より、出展者よりも無関係の人がTwitterの中だけで憤っている様子はただただ不気味であった。

 この件だけに限らない。とりわけ誰もが当事者のフリをしやすい“性にまつわる問題”では、なにかとTwitterで論争したり、批判の言葉を連ねて「やった気になっている」事例が、どんどん常態化している。

 別に、そうしたい人はすればよいと思うが、筆者はそうは思わない。だから、最近は、Twitterは、人を褒めるかエロい絵をRTするためだけに使うと決めている。
(文=昼間たかし)

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