『マクロスΔ 激情のワルキューレ』ワルキューレ推しで物語再構築!全く新たなマクロスΔが誕生!フレイアとの関係はいかに??

 2016年にTVシリーズとして放送された『マクロスΔ』が劇場版『マクロスΔ 激情のワルキューレ』となって帰ってきた。

 マクロスシリーズといえば、TVシリーズと劇場版では同じ作品であっても結末が異なることが、ある意味定番となっている。前作である『マクロスF ~サヨナラノツバサ~』のラストはファンの中でも物議を醸す衝撃であった。

 異なる結末が描かれる理由として、『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の場合はTVシリーズで起きた歴史の記録映画という位置づけが当時されていたと思うが、実際のところどちらが正史かという疑問については考える必要はない。どちらも正しくマクロスの歴史であり、トゥルーエンドなのだ。

 今回の『マクロスΔ 激情のワルキューレ』は、タイトルに組み込まれている通り戦術音楽ユニット・ワルキューレを中心に物語が再構成されている。TVシリーズの時系列はもはやないものとされ、人間関係も新たに構築されている。例えば開始時点でハヤトは既にΔ小隊に入隊済みだし、ミラージュは最初からハヤトが気になっている。とはいえ、TVシリーズで描かれた全26話の要素は劇場版全体に散りばめられているので、TVシリーズが大好きであったファンでも十分に楽しめる構築のされ方がなされているのだ。

 劇場版『マクロスF』でも新曲が披露されたが、もちろん今回もワルキューレは4曲も新曲を披露してくれる。ライブシーンも圧倒的な映像美で音楽を彩る。CGでの演出が、ワルキューレというものをまさに地球規模から脱した、銀河レベルにまで引き上げたものだ。圧巻としか言いようがない。

 過去の劇場版マクロス作品で見られた傾向で、TVシリーズでの三角関係が劇場で決着がつくというものがあったが、『マクロスΔ』においてはTVシリーズでハヤトがはっきりとフレイアを「好きだ」と言ってしまっていた。その三角関係がどう描かれるのか、またTVシリーズラストでフレイアの手が結晶化することで死を予感させるラストとなったが、それがどうなったかも気になるところだろう。

 結論としては、三角関係については今回の劇場版は過去の流れを断ち切ったと言える。また予感させたフレイアの死についてだが、こちらは新たな可能性が提示される結果となる。

 これらについて明確な答えを期待して鑑賞しに行ったファンは少々拍子抜けするかもしれないのだが、これはこれで間違いなくマクロスであり、過去と流れを変えたというだけだ。

 今回をもって『マクロスΔ』が終わってしまうか否かは、まだ名言はない。ただし、TVシリーズの再構築はもうされてしまったので、次にやるとなると完全新作になるはずだ。『マクロスF』と比べてまだまだ余白を残しての終わりなので、今回の劇場版の興行結果によっては、もしかしたら、もしかするかもしれない。

 ワルキューレの音楽プロデューサーである福田正夫氏もインタビューの中で、「たくさんの応援をいただければ『マクロスΔ』はまだまだ続いていくかもしれません。作品が続くかぎり、ワルキューレは永久に不滅です」と答えている。

 新たなマクロス、これからのマクロスを提示した『マクロスΔ』。この作品はまだまだ止まってはいけない。なんと言っても「ワルキューレがとまらない」し、なんといっても「ワルキューレは裏切らない」のだから。
(文=Leoneko)

『マクロスΔ 激情のワルキューレ』ワルキューレ推しで物語再構築!全く新たなマクロスΔが誕生!フレイアとの関係はいかに??のページです。おたぽるは、人気連載アニメ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!