『七つの大罪 戒めの復活』が「残酷なアニメ」としてBPOに苦情が入る 問題視されるアニメの残酷シーン

 放送における言論・表現の自由を確保しつつ、視聴者の基本的人権を擁護するため、放送への苦情や放送倫理の問題に対応する、第三者の機関・BPO(放送倫理・番組向上機構)。そのBPOでは1カ月に一度、視聴者から寄せられた意見を抜粋して公式サイトに掲載しているのだが、バラエティ番組をはじめ、TVアニメの一部表現(主にエロ・グロ)に対する意見・苦情も多い。

 先日公開された「2018年2月に視聴者から寄せられた意見」にも、「休日の早朝に放送したアニメ番組について、子どもが見る時間にあのような残虐なアニメを放送する気がしれない。もう一度、青少年のための番組作りを考え直してもらいたい。最近は、残酷なアニメが親の知らない時間帯に多く放送されていて不安だ」と、「休日の早朝」放送の「残酷なアニメ」に対するご意見が。

 この意見は、現在MBS・TBS系列の早朝枠「アニメサタデー630」で放送されているTVアニメ『七つの大罪』の第2期『七つの大罪 戒めの復活』のことを指しているのでは、と推測する声が多い。『七つの大罪』はバトルファンタジーものなので、そもそも流血描写が多い作品なのだが、2月の放送回では主人公・メリオダスの両腕がもげたり、敵の武器に串刺しになるといったシーンが放送されていた。

『七つの大罪』といえば、「アニメサタデー630」の前身である「日5」枠放送時代(第1期)にも、「夕方の時間帯での放送にもかかわらず、主人公がヒロインのスカートをめくって下着が見えたり、女性キャラクターが胸を強調した服を着るなど、性的なシーンが多いアニメ番組がある。子どもの健全な成長に悪影響を及ぼすと思われるので自重してほしい」という意見が届いていた。なお、キャラクターが流血するシーンは第1期にも見られるが、さすがに両腕がなくなる描写はショッキングだったのかもしれない。

 BPOには、これまでにも「残酷シーン」があるTVアニメに対する苦情が届いているが、その多くは深夜アニメに対するものだ。昨年11月に届いた「アニメ番組で、知らない家に侵入して、家族を次々に殺すというシーンがあった。見ていて残酷で不快だった」という意見は、同時期に放送されていた『いぬやしき』(フジテレビ系・ノイタミナ)に対する苦情と見られている。

 だが、過去をさかのぼると『HUNTER×HUNTER』(日本テレビ系)、『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』『マギ』『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(共にMBS・TBS系列)といった、朝枠ないしは夕方枠放送のアニメに対しても、「内容があまりにグロテスク」「この時間帯のアニメとしてはふさわしくない」といった意見が寄せられている。『七つの大罪』もだが、原作がある以上、当該シーンを省いたりすることはできない。だからといって、海外のアニメ規制を倣って、流血描写をさっぱりなくすのも違和感をおぼえる。

 なお、BPOには以前(2017年11月)、「アニメへの視聴者意見が、多く掲載されているが、少しばかり過剰反応していると感じる。確かに、いじめや体罰が問題になっている今日、アニメにおける暴力シーンやお色気表現が問題視されるのは仕方ないのかもしれないが、一方、こういう過激な作品はあらゆるジャンルにおいて一定数存在するものであり、アニメばかりを批判するのはおかしな話ではないか」という意見が届いている。我が子に残酷なアニメを見せたくない気持ちもわからなくはないが、このように、もう少し寛容な目で見てくれないものだろうか。

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