『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を求めてゆきあつ推しで聖地巡礼！あれ…ポッポは？【ちゃんみお道中膝栗毛～第5歩】

　年末年始の慌ただしさも落ち着き、次は年度末に向けての慌ただしさがやってきたような感じがしています。こんにちは！　華山みおです。

　今回は連載が始まった際からずーっと名前が挙がっていた、「聖地巡礼といえば？」という質問に絶対に出てくる作品、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』（以降あの花）の舞台である秩父に行ってきました。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』

　宿海仁太、本間芽衣子、安城鳴子、松雪集、鶴見知利子、久川鉄道（※以降順に、じんたん、めんま、あなる、ゆきあつ、つるこ、ぽっぽ）の6人が小学生時に結成した「超平和バスターズ」。めんまの突然の死をきっかけに疎遠になった彼らが高校生になった夏、じんたんの前死んだはずのめんまが現れ、彼女の「お願い」を叶えるべく超平和バスターズが再び集まり、それぞれの罪の意識と向き合いながら成長してく姿と彼らの絆を描いた物語。
(「Wikipedia」より一部引用）

　放送開始から今に至るまで、町全体で『あの花』を積極的に取り上げていた秩父。西武秩父駅は2017年3月に大幅なリニューアルが完了し、駅前は『あの花』放送時とは少し様相が変わっています。ですが！　秩父の『あの花』プッシュは少しも変わっておらず、放映終了から時間が経った今も作品が町に愛されているというのを実感しながらのお散歩になりました♪

　まず向かったのが「秩父観光情報館」。ここで秩父市が発行している「めんまのおねがいさがし」という公式の聖地巡礼MAPをゲット！　フルカラーでていねいな地図をいただきました。このクオリティで無料配布しているのってすごくないですか？

　地図を手にして秩父の町に歩を進めれば、そこはもう『あの花』の世界。どこもかしこも劇中に描写された街並みで溢れています。なので、どこかに焦点を当てたお散歩にしなければいけませんね。

　私、ゆきあつ推しなんです。最初はただの秀才イケメンかと思っていたら全然ちがいました。いや、秀才のイケメンだけど、それだけでは終われない、それがゆきあつ。ヘンタ……いえ、めんまへの愛情がかなり深く、その行動が視聴者の斜め上だったのですよね。

　第2話でめんまの衣装をクンクンしていたときから、「おや？」と思ったが最後。彼の動向が各話で気になって仕方ない。目がゆきあつを追ってしまう。「つるこ、本当に彼でいいの？　ねえ」と問いたいけど、私もこんなに気になるんだから、彼を好きになってしまったつるこは、あながちまちがっていないのかもしれません。めんまへの想いが未消化なゆえに、高校生になっても痛々しいことをしてしまうゆきあつが、ただただ愛しく思います。

　そんなわけで、今回のお散歩はゆきあつメインで推して行きます。もちろん他のキャラへの愛も所々挟んでいきますよ。

　そんなゆきあつスポットひとつ目はこちら。ベルク東町店。一見どの町にもあるスーパーですが、ここは第9話で、ゆきあつがめんまの父に土下座をした名シーンです。

　子供の頃、自分はめんまが大好きだったから彼女のために何かしたい、と土下座までするんですよ。あのプライドの高いゆきあつが。しかし、それを見せられるつるこ……。切ないー！　ゆきあつの気持ちにも切なくなるし、その気持ちを見せつけられる、ゆきあつを好きなつるこの気持ちも切ないですよね。

　そんなシーンに思いを馳せながらも、こちらの場所、公式マップにも載っているし、絶対ここなのは間違いないのだけど、どのアングルだったのかがはっきりと分かりませんでした。多分こっち側？　でも背景ちょっと違う……とスーパーの駐車場であーでもないこーでもないと、ウロウロしてしまいました。もう、ゆきあつったら。

　この辺りの商店街、古き良き街並みでとても楽しかったです。新旧織り交ざったお店が立ち並んでいて、昔ながらの喫茶店とか電気屋さんとか入ってみたいお店がたくさんありました。あと、和菓子屋さんの多さが印象的でした。

　そんな楽しい街並みを横目に、お次に向かったのは、秩父まつり会館裏の線路脇です。こちらは、ゆきあつのランニングスポットとして有名ですね。この線路沿いでは、ゆきあつとつるこが、じんたんにバッタリ出くわしたりもしました。ゆきあつたちの通学路になっているのかな？　

　線路沿いをそのまま進んで、お次にたどり着いたのは秩父神社です！
　
　第4話で、じんたんとゆきあつがお話ししていた場所ですね。さっきのランニングルートからここにたどり着くのですね。ふむふむ。

　この神社に向かう横断歩道前には、あなるとつるこが話をしていた自販機と、こんなものがありました。

　町の方が作ったのかな？　商店街のいろんなお店には『あの花』のポスターも貼ってあったり、目立つ場所にドーンとこういうったモニュメント的なものがあったりと、秩父の中での『あの花』の浸透度がすごい。秩父に住んでいる方は全員『あの花』を観ているのか、と思うくらい至るところに『あの花』の何かしらがあります。

　せっかく神社に来たので、このコラム恒例となった御朱印をいただき、年始一回目ということで、おみくじを引きました。初詣の時に引きそびれていたので、今年初おみくじ！　結果はなんと！　「大吉」でしたー！　うれしい！　今年は絶対いいことあるぞぉ！　大事に持ち帰りします。

　
　お次は大宮児童公園。ここはゆきあつスポットではなく、めんまの弟・さーくん（本間 聡志くん）とじんたんが会話をする場所です。なんだかこのシーン、とっても印象に残っているんです。出番は少ないですが、私はさーくんも好きです。

　めんまを失った家族の中で、親がひどく傷つく姿を目の当たりにしたさーくん。自分も姉を失って辛い。でも、生きているのに関わらず、自分が親の目に写っていない残された弟としての寂しさに、うわぁぁんってなってしまって。『あの花』はそれぞれのキャラクターが抱えている悲しみがリアルに胸に響きます。

　秩父の町を歩いていると、そこかしこに写真のような案内板がありました。『あの花』の作中にも何個か描かれていますね。私の写真では全体を撮れてないのですが、下の部分が秩父の名所が記載された案内板になっています。後から調べたところによると名前は「どこいくべぇ」という案内板で、町づくりの一環として作られたものだそう。

　1個1個飾り部分がちがって、なおかつ縁起の良い開運グッズが安置されているのだとか。すごく素敵だなぁと思って、見つけるたびにパシャパシャと写真を撮っていたら、どれがどこのだか分からなくなってしまいました（苦笑）　全部で100基設置されているらしいので、これを全部探すお散歩とかも楽しそうだなぁ。今度やってみたいです！

　そしてそして、聖地巡礼に絶対かかせないスポット到着―！！

　定林寺！　作中にも何度も何度も出てくる場所です！　わぁぁ！　本当にそのまんまだーー！　感動。

　こちらでも御朱印をいただきたかったのですが、対応いただけると思わしき場所が閉まっていたので、泣く泣くあきらめました。ちなみにゆきあつがここで、CCレモンを飲んでいる描写があります。実際に近くの自販機にCCレモンが売っていたので飲みたかったのですが……冬の秩父の寒さにやられて飲めませんでした。うう、悔やまれる……。ここまでたどり着いたとき、手足の感覚がなくなるくらい冷え切っておりました。

　お次に到着した場所も、思い出がたっぷり。けやき公園です。

　けやき公園は、ゆきあつがあなるに告白をしたシーンです。バカゆきあつーー！　つるこが見ているよ！　もう！！

　ここに着いたとき、地元の学生さんが楽しそうに話しているのを目撃。のどかな雰囲気でした。こういう空気感なんだろうなぁ、作中も。この場所であのシーンが繰り広げられた事を肌で感じられるのが、とっても感慨深いです。聖地巡礼するたびに感じるこの感覚が、本当にたまりません。

　私のお気に入りのシーンで、第３話でじんたんとあなるが話していた東屋もこの公園にあったはずなのですが、ありませんでした。残念……。

　じんたんとあなるのふたりもかわいくて大好きです。というか、あなるの恋する乙女っぷりがとっても応援したくなってしまう。小学校の頃から好きな人が変わらないのってすごいですよね。

　しかも、あなるは高校生になって、改めてじんたんと接してみて、それでも彼が好きなんだもんね。その辺りのときめいている描写が好き！　劇場版のその後、例えば20歳になったときふたりの関係はどんな形になっているのでしょうか。

　そしていよいよやってきました！　ここに来ないと終われない！　作中はもちろん、キービジュアルにも使用される印象的な橋、旧秩父橋です！　たどり着いたとき、「わー！」って自然に声がでました（笑）　作品を観た方であれば、ここに立った際、『あの花』の世界に本当に来たんだなぁって、思える場所ではないでしょうか。

　この辺りは雰囲気ものどかで、川の音を聞きながらお散歩するのも楽しそうだと思いました。大きな橋ってそれだけで楽しいのはどうしてでしょう。

　でも、街灯が全然ないから暗くなったときに橋を通るのはすごく怖そうです。ここから山の中にある秘密基地に向かうのかと思うと、あなるとつるこが心配になります。気を付けてね……。

　そして、最後に劇場版キービジュアルでもある、旧秩父橋階段下にも行ってきました！　劇場版で、めんまがじんたんに自分が「のけもん」であると打ち明けるエピソードは、胸にくるものがあります。じんたんかっこいい。そりゃ、あなるもめんまもお嫁さんになりたいほうの好きってなるよ。私は学校で、あなるがヒソヒソ噂話されているところを助けたエピソードが大好きです。学校っていう閉鎖されたコミュニティの中で助けてあげられるって、すっごい勇気だと思います。かっこいいよ、じんたん！　

　他にも羊山公園の見晴らしの丘とか、みんなで花火を打ち上げた場所や、秘密基地のモデルになった場所など諸々行きたかったのですが、陽が傾いてきてしまったため、タイムアウト……。残念。冬場はやっぱり日が落ちてしまうのが早いですね。

　この時期はお外をお散歩していると、どんどん体が冷えてしまうので、適度に暖かいところで休憩したり、温かい飲み物を飲んだりしてくださいね。風邪などひきませんように。

『あの花』の時期はやはり夏！　自然も多い場所なので、春から夏にかけて訪れたら気持ち良さそうでした。文中で触れた「どこいくべぇ」を巡ってみたり、西武秩父駅前にできた温泉に入ったりもしたいので、私も暖かくなってきたらまたお散歩します！

　さぁ、次はどこにお散歩にいこうかなぁ。
（文・撮影/華山みお）

※Google Mapをもとにルートが表示されているので、実際の散歩ルートとは多少異なります。あらかじめご了承ください。

※華山みお出演情報
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