『ウォーキング・デッド 』シーズン8第8話 前半戦最終回にふさわしい怒涛の展開…ニーガンの逆襲も、不屈のリックたち、そして俺たちのカール!

2017.12.12

『ウォーキング・デッド 』公式HPより

 『ウォーキング・デッド 』シーズン8の第8話が配信された。シーズン8の前編最終回である。

 冒頭、聖域を取り囲んでいたはずのウォーカーが、すっからかんになっていることに唖然としたリック。前話の直後からのスタートである。リックはジェイディスら清掃人たちを連れて様子をうかがおうと聖域に近づくと、逆に襲撃を受けてしまう。建物に影に隠れ、ジェイディスらに反撃するよう指示するが、彼女たちは「話がちがう」と逃げ去ってしまう。

 あと一歩で救世主を倒せるところだったのに、逆に危険にさらされ、絶体絶命となるリックだが、そこにエゼキエル王の側近・ジェリーとキャロルが乗った車が助けに入ったところでオープニングが始まる。

 リックが身体を張って仲間になんとか引き入れたのに、あっという間に清掃人たちとは仲間割れ。前話は一体なんだったのだろうか。それと、前話で聖域に突撃したダリルとタラの作戦の結末もどうなったのか。これだけでは判断できない。

 さて、冒頭が終わると本編が始まると、すぐに聖域を脱出したニーガンら救世主たちの復讐劇となる。どうやって脱出できたのか、詳細は明かされなかったものの、ユージーンが音を使ってウォーカーを導いたようだ。

 意気揚々と例の鼻歌を交えながらニーガン率いる主力部隊がまずはアレクサンドリアへ向かう。到着するとすぐに拡声器を使って脅しをかける。その瞬間に事態が悪転したと判断するカールやミショーン、ロジータたち。

 ダリルとタラもいつの間にかアレクサンドリアに戻ってきている。彼らはウォーカーを聖域に突撃させるだけさせておいて、その結末を見届けずに帰ってきてしまったようだ。相変わらず行動が粗い。

 一方、キングダムにはもともとの担当であったギャビンが襲撃。エゼキエル王はそれを素早く察知するとひとりすばやく身を隠すも、機会をうかがってキンわざと爆破騒動を起こし、自らを囮に住民たちを安全な場所へ逃がす。

 マギーとジーザスのいるヒルトップにはサイモンがジェリーを人質に脅しをかける。ジェリーはリックを救出後、ひとりキングダムに戻る途中に救世主に襲われたようだ。サイモンはグレゴリーの犯したミスの名誉挽回のために、ヒルトップに対しては手荒なことはしないが、これからも奉納しろと要求し、マギーは仕方なくその要求を飲む。それでもサイモンは反旗をひるがえした罰で、ヒルトップの人間をひとり射殺する。謎の不殺の信念を掲げていたジーザスはこのときどう感じたのだろうか。

 またこの間に、アーロンとイーニッドがオーシャンサイドに協力を持ちかけるべく、彼女たちの隠れ家に向かっていた。その夜、休んでいると何者かがアーロンを襲撃し、イーニッドが慌てて発砲し、相手を射殺する。なんとその人はオーシャンサイドのリーダー・ナタニアだった。

 ニーガン達の攻撃が始まる前にダリルをはじめ、アレクサンドリアのメンバーは住居を捨てて逃亡。その途中、ドワイトの手引きで救世主の追っ手を一掃するも、ドワイトが裏切り者だと救世主の幹部のひとり、レジーナに知られてしまう。

 リックはひとりアレクサンドリアに戻ると、ニーガンと対面。死闘を繰り広げるも一旦退散。ミショーンと合流し、みんなが隠れている下水道へと導かれる。そこで見慣れぬ男・シディクと一緒にカールと再会するも、カールがウォーカーに噛まれていることが発覚して本編が終わる。

 前編の最終回の一番の衝撃は、カールが脱落確定となったことだ。もう自分が死ぬことが分かっているので、リックに手紙を書いていたり、メンバーがアレクサンドリアを脱出する際にニーガンを挑発するような行為に出たということらしい。

 カール役のチャンドラー・リッグスが大学生になることで俳優をやめ、それにともない『ウォーキング・デッド 』を降板するという噂があった。しかし、俳優業はやめないことが正式に発表され、映画にも出演することが決定している。よって、今回の脱落に関しては、物語上の演出ということだ。

 これまでリックは、シーズン3で妻・ローリを失って以降、カールがいたからこそ生き延びられたという面が大きかった。父親として、彼を導かなければならないからだ。しかし、カールを失うとなると、一体どうなってしまうのだろうか。ミショーンと恋仲とはいえ、カールの存在の大きさにはかなわないだろう。

 カールには一般視聴者の女性ファンも非常に多いときく。来年放送開始予定の後編・第9話にカールが登場することは確定済みだというのだが、10話以降は不明である。カールを失うとリックだけでなく、一般視聴者にもカールロスが生まれてしまいそうだ。あの、グレンが殺されてしまったときのように。

 ユージーンの作戦により、無事に脱出してリックたち3連合軍に逆襲を開始したニーガンたち。しかし、マギーは要求は飲んでも、心は支配されていないことをきっぱりと明言していたし、キャロルもモーガンも生きている。ドワイトも裏切りがばれたが、まだ彼の存在価値は大きい。ダリルやロジータなども当然無事だ。戦力という意味では、まだまだ逆転の可能性を秘めている。

 カールの件が今後どのように戦況に響くのか。誤ったとはいえ、ナタニアを射殺してしまったことによりオーシャンサイドとの関係性も気になる。

 そしてニーガンたちを救ったとはいえ、いまだ心に葛藤の見られるユージーン。結局彼は良心の呵責にさいなまれ、自身は救世主に残ることを選択するが、ゲイブリエルとカーソン医師を逃がす。幸いにもヒルトップは占領はされないので、これがどう今後に影響を及ぼすのか。

 カール脱落という最大の置き土産を提示し、その他の伏線はどれもほぼ未回収のまま後編と流れた『ウォーキング・デッド 』シーズン8。再会は来年2月である。
(文=Leoneko)

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