※ネタバレ注意

『ウォーキング・デッド 』シーズン8第6話 アホすぎるリックにヘタレなエゼキエル王、ひたすらイラ立つジーザス…かっこいいのはやっぱりダリルにロジータ!!

 ウォーキング・デッドのシーズン8第6話が放送された。

 前回、ダリルと軽くケンカをしてしまい、別行動となったリックがひとり「清掃人」のジェイディスを訪れるところから始まる。

 冒頭なぜか、ユニークなシーンが挿し込まれる。リックが訪れる直前、ジェイディスが肌エプロンでなにやら像らしきもを作っているのだ。他の住人もなぜか裸。リックが訪れたと分かり、服を着るのだが一体何を示したかったシーンなのか分からない。アニメでいう水着回のようなサービスシーンととらえればいいのだろうか。まるで『機動戦士ガンダムZZ』でおちゃめなハマーン・カーンを観てしまったときのような、観てはいけないものを観てしまった感が残る。

 話を戻そう。さて、リックが「清掃人」を再び訪れたのには、当然理由があった。一緒に救世主たちと戦うか、リックたち3連合軍に滅ぼされるか、選んで取引しようというのだ。仲間になるなら救世主たちよりも良い条件を出すと。ジェイディスの答えは即答で「ノー」。そしてリックはあっさり捕まってしまう。

 リックが清掃人を訪れたのは、事前に決められた作戦行動のひとつなのかと思ったが、どうやら完全なアポなしでの訪問だったようだ。有無を言わさず取引失敗で終わるり、一体リックは何がしたかったのか分からない。あれだけシーズン7の最終話で派手に裏切られてミショーンが瀕死に追い込まれ、自分もかすった程度とはいえ撃たれているのだ。それでも、彼らを仲間にしようと考えられるその心意気は立派である。

 だがはっきり言って「やっぱりリックってバカなの?」と思えてならない。だったら「オーシャンサイド」ともっとしっかり手を組めば良かったものを……。

 その頃ヒルトップでは、“生き仏”ことジーザスが、捕虜にした救世主たちを塀の外で見張りつつも、食料を分け与えていた。さすがにこの行動に対してマギーは注意をする。「それは私たちの食料だ」と。当然である。

 しかし、「不殺」の念を発症しているジーザスは、「カブは大量に倉庫にある(から分け与えても大丈夫だ)」と主張をする。これにはマギーもあきれてしまう。食料はいくらあってもいいのである。いつどこで何が起こるか分からない世界で、余分な食料などカブひとつないわけだ。結局ここでもジーザスは、今回の戦いの意味がどうのこうのと不殺の念を説き始め、マギーを困らせてしまう。

 本当にジーザスはどうしてしまったのだろうか。シーズン8が始まってからこれっぽちも彼には共感できない。本来であれば、捕虜などにせず全員始末すべきだ。グレゴリーですらそれを主張している。マギーも口にはしないが、そう感じているはずだ。イーニッドかアーロンあたりが目の前で殺されでもしないと、自分が犯している事の重大さに気が付けないのだろうか。

 また同じころ、キングダムではキャロルがリックとの作戦を遂行するために、約束の場所で合流するために出発を促そうとすると、エゼキエル王が自室から出てこない。自分のグループの戦士たちのほぼ全てを死なせ、シヴァまで失ったショックから、完全に自信を失い立ち上がれないでいるのだ。キャロルはそんな彼に一定の理解をしつつ説得するも、エゼキエル王は「私はもう王ではない」「演じることはできない」と、自分を全否定。情けないただのドレッドおじさんになり果ててしまっていた。

 そしてしばらく出番のなかったアレキサンドリアでは、ダリルが帰還し、そこでタラと意気投合し、聖域に戻る単独行動に出る。まだまだダリルは救世主のやつらに復讐が足りていないのだ。タラもデニースを殺された恨みがまだまだ収まっていない。一方、ミショーンとロジータも戦いに参加していなかったこともあり、聖域が気になって仕方なく、偵察しに行くと密かに行動にでる。

 ミショーンたちは行く途中に、調達に出ていた救世主のメンバーが潜んでいる建物を発見し、そこで爆音でウォーカーたちを聖域からおびき出そうと画策していることを知る。ロジータの一撃必殺“ロケットランチャー”での活躍もあり、なんとかその作戦は阻止することができる。ついでにダリルたちとも合流し、4人は意気投合。聖域に向かい、いまだにウォーカーで囲まれていることを確認する。するとダリルが一言。「すぐにケリをつける」

 作戦の全貌がいまだ見えず、イラ立ちから単独行動する者も現れ、全体の統率が取れているのか取れていないのか、分からなくなってきた頃、コンテナの壁に「A」の文字を書くジェイディスと、コンテナ内で全裸で閉じ込められているリックの様子が映し出され本編が終わる。

 第6話を総括すると、全体的に地味な回という印象だ。派手なシーンはロジータのロケットランチャーくらい。共感できないジーザスの行動や、ヘタレと化したエザキエル王にイライラし、リックの行動に「?」を浮かべるくらいしかない。ただ、単独行動が目立ち始めたこともあり、最初から最後まで非常に今後の展開に不安を持たせる回であるとも言える。

 ダリルたちの単独行動が吉と出るのか、凶と出るのか。はたまたヒルトップの捕虜たちを生かしておくことが、どのような災いを呼ぶのか。そろそろニーガンたちの逆襲が始まってもおかしくない。

 カールが謎の東南アジア系の男性であるシディクを仲間に引き入れるシーンもあったが、まだ断片的すぎて彼が何者なのかがよく分からない。カールと絡んでの登場だし、久々の非英語圏出身のキャラということだし、今後重要な人物となっていくと思われる。

 シーズン8の前半終了まで残り2話である。単独行動といえば、ジーザスに愛想を尽かして単独行動に出たモーガンも気になるところ。第7話に登場となるか。果たして――。
(文=Leoneko)

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これはこれで好きだけど、やっぱりリメイクしてくれないかなー。

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