エロアニメで観るエロゲーの世界

鬱ゲー『Dark Blue』エロアニメ版は“双子合体”や猟奇要素を完全排除し、NTR特化に!!

 「双子合体」という言葉を聞いたことあるだろうか。

 実はこれ、『Dark Blue』というNTRを中心に高い評価を得ているLiLiM DARKNESSの『Blue』シリーズのエロゲーCGから生まれた言葉だ。「検索してはいけない言葉」に含まれることがあるくらい、人によっては重度のトラウマ、嫌悪感を覚えさせるほどの猟奇的表現がなされている。

 ここでエロゲー『Dark Blue』の公式紹介文を見てみよう。

■■■■■■■■■■■■■■■

「今、助けるからな!」

 周囲に張り詰めた静寂を打ち消すように、俺は乱暴にドアノブを回す。……開かない。
 両手でノブを握り、渾身の力を入れて回す。……開かない。
 気が狂ったように何度も回し続ける。……開かない。

(鍵が必要なのか…!?)
 だが、今更探しに行っている時間はない。

 開かない。
 開かない。開かない。開かない。

「イヤァアアアアアアアッ!!」

 扉の向こうから鼓膜を切り裂くような彼女の慟哭が届く。
 凍りつく指先、痺れる体、込みあげてくる嘔吐感。焦る思い、湧き上がってくる激情。
 『絶望』という名の悪夢が俺の体を包み込む。頭の中で人の形をした悪魔が薄笑いを浮かべている。
 どうする事も出来ない。すぐ近くにいるのに。

 囚われた君は、もう戻らない。戻らない。
 俺の叫びは届かない。もう、届かない。永遠に…

■■■■■■■■■■■■■■■

 いかがだろうか。かなり陰惨な内容を髣髴させる紹介文だ。『Dark Blue』をジャンル分けするのであれば、洋館での密室殺人に該当する。殺人が絡む上で猟奇的な表現が盛り込まれたというわけだ。
 
 それまでのLiLiM DARKNESSの『Blue』シリーズはNTRを売りにしていた。そのために、ある程度のトラウマや嫌悪感、苛立ち、やるせなさ、鬱を覚えさせるものであったが、猟奇的な表現はされていなかった。そのため、『Dark Blue』でいきなり猟奇表現が取り入れられたことで、当時のユーザーの衝撃度は計り知れなかっただろう。すぐに鬱ゲー・猟奇ゲー認定をされ、特に「双子合体」のシーンは衝撃は、瞬く間に伝説となった。

 一方、「双子合体」という言葉が先走りすぎたことでの弊害も多かった。従来のファンは、『Blue』シリーズに猟奇やエログロは必要ないとの声を上げ、「双子合体」に魅かれた猟奇・エログロファンからは、むしろ物足りないという声が上がった。結果的に賛否両論が入り混じる作品となってい、今作は『Blue』シリーズなかでも特異な作品に位置づけられるに至った。

 発売が2009年で少々古い作品であるが、確かにいまプレイしてみると、当時騒がれていたほど猟奇的要素が目立つわけではなく、「双子合体」のシーンが突出していただけに思える。一方、NTRものとしては陰鬱で理不尽な展開と主人公のヘタレ具合が、これぞLiLiM DARKNESSと納得できるクオリティだ。

 さて、そんな『Dark Blue』だが、エロアニメ化もされている。メーカーはPoRoreからだ。

 以下が公式の紹介文である。

 「可愛くてジュ~シィ」な幼なじみの美少女が姉御肌のお姉ちゃんが、ハードに寝取られる、PoROブランドのダークサイドっ!

 切なく狂おしく、こらえ切れない興奮と共に見せつけられる最愛の少女たちの辱められ堕ちてイク、エロ可愛な痴態っ!

 止めなくてはイケないのに止められない、見つめ続ける狂喜に、ピュアディープな寝取られに、貴方の股間は扱きヌキッ!

 エロアニメ版は紹介文だけ見ると、全く鬱ゲーや猟奇ゲーの要素を感じさせない。あまりにもパリピ感満載で、エロゲー原作と比べてテンションに差がありすぎる。では実際どうなのだろうか。

 結論から先に述べてしまうと、エロアニメ版『Dark Blue』は、エロゲー原作にあった鬱ゲー・猟奇ゲー要素をほぼ排除している。“ほぼ”という表現はストーリーが原作をなぞっているために、殺人死体の登場を避けることができないからだ。しかし、全てがほんの一瞬で終わり、実にあっさりしている。「双子合体」も残念ながらない。今作は完全にエロに振り切ってた抜き目的の作品といえよう。

 ただし、紹介分ほどパリピでエロ全開かというと、そうでもない。あくまで『Blue』シリーズの重さを感じさてくれる。『Blue』シリーズはあくまでNTRがメインだ。猟奇要素を排除したことにより、もともと作品が持っていた“個性”が浮き彫りになったかたちだ。

 最後はそれなりの大どんでん返しが用意されているものの、エロゲー原作を知らないユーザーからすれば、唐突感が否めない。しかし、最初からエロを求めて鑑賞していたとすれば特に気にならないだろう。
(文=穴リスト猫)

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『Dark Blue Vol.1 ~ミつめる恥ぢらい~』
『Dark Blue Vol.2 ~見せつけられる……ヌくもり~』

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