『猫が教えてくれたこと』が泣けすぎてやばい…生きることは何か、愛とは何かを猫が教えてくれるとき人間は彼らに何ができるのか?

 近年、「猫ブーム」と呼ばれている。その反面、そもそもペットを飼うことにブームが存在して良いのか、ペットを飼うことをファッション感覚にとらえていないか、などの問題が浮上しているが、経済効果は2兆円とまで言われるほど、猫が経済的に影響を及ぼすようになったのはまちがいがない。

 さて、そんな猫にまつわるコミックエッセイが発売された。かばきみなこ氏が原作著、みつき和美氏がイラストの『猫が教えてくれたこと』だ。

 原作者のかばきみなこ氏は、ねこ生活アドバイザーをしている。猫好き家族のもとで猫とともに育った彼女は、過去に保護した子猫を失った経験から「猫と人の幸せな生活」の追求をライフワークにすることを決意し、これまでに受けた子猫の相談件数は、のべ2,000件以上にのぼる。現在は子猫の育てかた以外にも、老い猫の介護支援や、里親を探しや譲渡する活動なども行っている。

 一方、マンガを担当したのは漫画家のみつき和美氏だ。彼女はこれまでに『ゆめゆめうつつ』(双葉社)などの作品を出版しているほか、ストーリー漫画の制作や専門学校の講師としても活躍している。もちろん2匹の黒猫姉妹と暮らしている愛猫家でもある。

 そんなふたりによって描かれた『猫が教えてくれたこと』は、猫と生活し、彼らからのメッセージを感じることで、生きることは何か、愛するとは何かを教えてくれる1冊になっている。もちろん、猫好きな人がもっと猫好きになり、そうでなかった人は猫好きに生まれ変われる1冊でもある。

 兄弟に存在する見えないけど強い猫のきずな、人間に虐待されながらも最後にもう一度だけ人間を愛そうとした猫、障害をものともせず強く生きようとした猫、乳がんの飼い主を一生懸命に支えた猫、など言葉が通じない猫たちが、人間の私たちに様々なことを伝えようとしてくれる。

 全6話で紡がれる人間と猫の物語に、私たちは考えさせられ、学び、そして涙する。

 もちろんこれは猫に限った話ではない。学ぶという点においては、ペット全体に言えることだろう。本来なら、人間なしでは生きることの困難なペットだったはずなのに、いつしか私たちがペットなしでは生きることができなくなるくらい、彼らの存在というのは大きいのだ。

 全て読み終えたあと、きっと心の奥底が温かくなり、猫たちとの関係、ないしはペットとの関係、そして日本に孕んでいる多くのペット問題についてきっと考え直すだろう。

 ちなみに『犬がおしえてくれたこと』もある。犬派の方はそちらを読むことをおすすめする。こうした犬猫を代表するペットとのあり方を考えさせる風潮が。もっともっと世間に広まり、殺処分問題や遺棄問題などに少しでも興味を持ってもらえる人たちが増えることを願うばかりだ。

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